東芝オーレックスのSY-88シリーズ上、最も狂気に走った1台

 

いざ手に入れようとすると、なかなか出てこない。

何年もかかって、ようやく「プリアンプ」としては死んでいるジャンク品を手に入れた。

本当に壊れてしまっているのか、試験する前にすでに違う使い道を考えておいた。

 

単体フォノイコライザーとしての使い道である。

 

過去にブログネタにしたが誰も何の反応もしなかった、ある意味使い古した内容であるが

使用に耐えられるほどのクオリティのフォノイコライザーを搭載したプリアンプは少ない。

特に音色にこだわる人間にとっては・・・。

 

内部は噂通り、Λコンデンサーだらけであった。

元々搭載する予定が無かったらしく、部品サイズと基板の部品取付穴がまるでかみあわず力業でリード線を

捻じ曲げて装着されている箇所は多々あった。

電源トランスを2個搭載しているのは、前モデルSY-88と同じなのでこれは期待できる。

 

力強く豊かな低音、暗めの艶が魅力の中高域と正統なオーレックストーン

 

フォノイコライザーとして使ってきた、SY-Λ90(Λコンデンサー新品交換済み、一部電解コンデンサ新品交換済み)との比較だが、

残念ながら解像度は落ちており、ぼやけているうえにヒステリックなきつさが耳につく。

だが低域の太さは凄まじく、ちょっと過剰ではないかと感じるほど。

時間が経過するにつれ、きつさは若干マシになり中高域に落ち着きを取り戻した。

非常にリッチな音のするフォノイコライザーであり、現代の技術をもってしても製造不能な代物である。

 

素晴らしい。