SACDの良さを気づかせてくれた1台

 

友人がジャンク品を入手し、引っ越しの際に不要となったため譲り受けました。

若いころにこれまたジャンク品を入手し、その後手放して後悔した1台に再び巡り合えました。

 

DVP-NS999ESのベースモデル

 

本来はDVP-S9000ESの廉価版として企画・開発されたモデルのようですが、突然変異を起こしたのかあまりに出来が良かったため

後継機は、一般グレードから進化し高級グレードである、ESシリーズに名を連ねることになりました。

 

デザインは一般グレードのものを踏襲している

 

発売当時はDVDプレイヤーでプログレッシブ出力の画質の良いものを各メーカーが前面に出しており、またソニーはSACD陣営だったため、ユニバーサルプレイヤー(映像、音楽両ソフト兼用再生機)の販売に積極的でした。

その中で生まれた、10万円以下の価格帯の製品でしたので中途半端に印象付けられたのか、ほとんど見かけることはありません。

 

ソニー初のDVDレコーダーにデザインは近い

 

個人的にはソニーのCDプレイヤーの中で、洗練されたデザインをもつ数少ない存在だと思っています。

内部レイアウトがほぼ一緒のDVP-NS999ESと比較しても、こちらのほうがかっこいいと思います。

当然、音質も驚くべき実力をもって発揮してくれます。

 

控えめなボタン配置、独特のセンスを感じる

 

SACDプレイヤーの中で、唯一「音色変化」が感じられる1台

 

4倍デジタルフィルター内蔵のCDプレイヤーと同等の、音色変化具合だと思います。

これは非常に珍しい存在です、独特の温かみとやさしさも兼ね備えています。

普通のソニーサウンドではなく、これは開発者のセンスによるもので後継機ではそのキャラクターは薄れ、

やがて消えていきました。

SACDプレイヤーにもこれほどの表現力を持つものは、後にも先にも聞いたことがありません。

 

映像、音声は別電源になっており、高価なRコアトランスが採用されている

 

ソニー独自開発のDSD信号処理対応の1チップLSIを採用している

 

5.1ch、2chどちらの音声出力回路も同一グレード部品で構成(後継機では一部グレードダウン)

 

CDプレイヤーとしても使いたい1台

 

ピックアップユニットが劣化しているのか、残念ながらSACDを読み込んでくれないので、過去のブログ記事で新品交換した際に発生した、中古部品にいずれ交換しようと思っている。

本当は新品交換が望ましいが入手困難である。

それでも使いたい魅力が大いにある。

だれも見向きもしない、ただの古いDVDプレイヤーと思ったら大間違いである。

 

執筆者個人の感想です。