「忖度」(そんたく)はいつから、こんなに知られる言葉になったのか。おそらく第2次安倍政権(2012〜2020年)のモリカケ問題からだろう。新聞やTVでこの熟語を見たとき「こんな漢字なんや」と恥ずかしながら、そこで知った覚えがある。いまは日本社会をおおう沈黙の同調圧力と考えている。


ワイは新しい職場につとめると、独自の“空気“を感じて、そこの同調圧力にしたがってきた。「仕事がスムーズにはこぶなら、それでもいいのでは」と忖度を肯定してきた。問題は就労者が命を削られたり、心の病に侵されたりがないか。それ以外はスルーしてもと考えたが、現在、認識を改めているところだ。


例えば、ビッグモーター騒動のひとつ、除草剤を使用した景観問題。ワイが社員だとしたら、上司の顔色を窺いながらそれを実行した気がする。ワイの体験談としては、中小企業にありがちなワンマン社長の権力問題。会議は毎回、社員の無能さを怒声で語るものの、誰も反応できず無言のときが流れた。


写真はビッグモーターの店舗



忖度が日本社会を蝕むーー。森友学園問題では、自殺者という最悪の事態をもたらす。忖度は組織の問題を不問にして先送りしてゆく。最悪の場合、部下に不正を実行させ、組織と幹部自らをまもろうとする。ジャニーズ性加害問題では、メディアが広告企業をおもんばかり、問題に蓋をした状態をつくり上げた。


写真はジャニーズ性加害問題の記者会見


写真はメディアの取材陣。長年この問題を報じてこなかったメディアも批判されている



忖度は法律に触れない倫理観が問われている。問題・事件が起きたとき、背景にその存在がうかび上がる。そろそろ忖度社会から脱しないと、日本社会は停滞し萎んでゆく。ワイはフラットな平等社会を夢みている。地位のみを示す肩書きをやめ、誰もが国家や企業、個人を真摯に*批判できる*公共HP(目安箱)の創設を想像してみた。

*批判とは、誹謗中傷ではなくて、実名登録により正々堂々と語るものを想定。
*公共HPとは、省庁管轄のもので、個人情報が完全に守らなければならない。