2025年10月末頃。
時系列的には少し戻りますが、アブゲムによる治療を続ける中、遺伝子パネル検査の結果説明を受けました。
結果として、妻に適応となる承認薬は見つかりませんでした。
一方で、KRAS G12Vという変異をはじめ、いくつかの遺伝子変異が見つかりました。
また、将来的に参加できる可能性のある治験候補もいくつかありました。
しかし、この時点ではアブゲムが非常によく効いており、腫瘍マーカーも大きく低下していました。そのため、妻とも話し合い、まずはアブゲム治療を優先することにしました。
ただ、この先どうなるかは誰にも分かりません。
今はアブゲムが効いていたとしても、いつか効かなくなる日が来る。
そんな思いが、私の中にはありました。
遺伝子パネル検査の結果を受け取ってからは、時間があるたびに国内外の治験や新しい治療法について調べることが私の日課になりました。
特に利用していたのは、厚生労働省が公開しているjRCTと、アメリカ国立医学図書館が運営するClinicalTrials.govです。そのほか、気になる病院のホームページも定期的に確認し、独自に募集している治験がないかを探していました。
めぼしい治験や、将来妻が参加できる可能性のある治療は、その都度メモに残すようになりました。
もちろん、最終的にどの治療を受けるかを決めるのは妻です。
ただ、妻が治療を選ぶときに、一つでも多くの選択肢を示せるようにしておきたいという思いで、情報を集め続けるようになりました。
この頃から、
「標準治療で終わらせない。他の選択肢も探しておこう。」
という考えが、私の行動指針になりました。
ここから、妻のために少しでも可能性を探し続ける日々が始まりました。