ランドセルと薄型テレビの関係 | すーぱーSEへの道

ランドセルと薄型テレビの関係

自分の普段の業務にも関連してる内容なので紹介します。

前半は技術的なことばかりでわかりにくいですが、
後半に解説をかいてますので、最後まで読んでみてください。

現代のマーケティングというものがどのように行われているのかを
知ると、CRMやマイニングに興味が湧くと思いますよ。



イオンクレジット、加盟店情報も分析

 イオンクレジットサービスは大規模なデータベースを備えた新顧客情報管理システムを約25億円投資して導入する。同社が持つクレジットカード会員の情報だけでなく、加盟店の売れ筋情報などを取り込んで顧客の動向を分析し、販売促進活動の効率を高める。

 新システムの名称は「ターゲットマーケティングシステム」。データベースの規模は156テラ(テラは1兆)バイトと顧客情報管理システムとしては国内最大級という。安全対策も強化した。NTTデータの協力を得て、今年度中の稼働を目指す。当初はイオンや保険代理店子会社をユーザーとし、順次利用企業を拡大していく。

 新システムは1200万人を超えるイオンクレジットのカード会員の性別や年齢といった属性や購買履歴などの情報と、加盟店の販売時点情報管理(POS)情報をデータベース化する。カードの決済情報と、加盟店の売れ筋情報を組み合わせることで、ダイレクトメールなどによる販促の精度を高められるという。


このシステム、実際に導入されたらかなりの効果が期待できます。

通常、加盟店でカードが使われた場合、クレジットカード会社には
購入金額の合計額と、商品の種別程度の情報しか届かないため
『実際にどういった商品をいくつ買ったのか』という情報を
把握することはできません。


しかし、今回のこのシステムの場合、クレジットカードの情報に加えて、
POSの売上情報をひとつのDBで一元管理することになります。

これによって、カード会員それぞれがどういった商品を購入したのかを
把握することができ、効果的なマーケティング戦略を立てることが
可能になります。

実際のデータマイニングにはSASを使用するということです。






・・・と、ここまで書いただけでは実際どういう効果があるか
わかりにくいですよね。そこで、一例をご紹介します。


どこかの新聞にも載っていましたが、イオンの全店舗において
薄型テレビ購入者の3割が60歳代既婚女性だった
のだそうです。

そして、その3割の購入者のうち
「45%が最近1年以内にイオンでランドセルを買った」
ということが分析の結果明らかになりました。

この結果により、孫のいる女性が息子夫婦にプレゼントしたとか、
孫との娯楽のために薄型テレビを買ったという推測が立てられます。


そこで、ランドセルを購入した60代既婚女性に、薄型テレビの
値引きクーポンを郵送することで、さらに売上を伸ばす
ことができるわけです。


ランドセルと60代女性と薄型テレビの関連性なんて、
普通に考えたら気が付きませんよね。

こういった、見えない需要や関連性を見つけるために
データウェアハウスやデータマイニングは利用されています。


興味のある方がいれば、今後もイロイロ書いていこうと思います