現在、7月8月の2ヶ月間と11月から翌年5月31日まで猿払村内でのイトウ釣り自粛を猿払村、猿払イトウの会でお願いしています。

 

宗谷周辺河川の猿払川や天塩川水系は安定個体群、国内最大の生息地

大量死の発生後は間違いなくその生息数は減少してると思いますが

 

現在のイトウを取り巻く環境は…猿払の河川環境全般に言うと山林管理者、河川管理者は結構イトウに配慮した施業・工事等を実施していますし、遡上障壁の改良にも積極的な姿勢も示しています。

 

現在のイトウの脅威とは…

皆さんもご存じと思いますが、現在猿払村周辺の山間部に3つの風力発電事業計画が想定されています…それらの風発基数は240基以上となり道北でも最大級??(国内最大??)

 

宗谷を含む道北の風発事業の稼働中、建設予定を含めると…もぅどこを向いても風車だらけ…

これでは環境に配慮した結果とは言えないのでは?と思います、風況の良い道北に集中するのは仕方がないのかしれませんが…もう少し生き物とか環境・景観に配慮して事を進められないのか?と…

 

すでにイトウの産卵河川周辺で稼働している風発もあり…これまでは一定程度の環境改変は気候変動対策等のためにも仕方がないと思い反対等の姿勢を示してきませんでしたが…

 

これだけの事業数と貴重な自然にも配慮の無い計画、メディアに取り上げれらやっと対応するその企業姿勢に危惧を抱き、猿払や稚内の水道水源への影響も視野に入れこの3つの事業には反対の意思を示しました。

 

風発事業への危惧事項を具体的に…

風力発電の風車そのものがイトウへ直接及ぼ影響は少ないと思いますが…風車の設置、道路敷設、工事、管理不足等が危惧され、風車が不採算で撤去されても道路は残りその影響は半永久的に残ります

皆さんもグーグルマップ等の写真を見てもらえば分かると思いますがその道路の規模はほぼ国道並み…

1事業の輸送に伴う環境改変だけで660ha (東京ドーム約140個?)その規模の約3倍以上の事業が猿払、サロベツ、声問、猿骨、鬼志別、知来別川の水源山頂に予定されています

 

ある事業の道路ではすでに懸念事項の発生が報告されています

その一部を

風力発電を地域から考える会全国協議会 共同代表の佐々木 邦夫さんの発表から

紹介します

建設現場は通常この様な感じでしょう…見慣れた光景です…ですがこれが環境に配慮された風発事業の現場であるとなればちょっと配慮が足りないかなと…

 

土砂を抑える沈泥施設付近、完成後なのか工事中なのか不明ですが

すでに崩落、池も機能している感じは無いですね

土砂を抑えるどころか土砂の発生源になっています

 

指摘を受けて処置をした建設管理道路…これは応急処置なのか?何なのか?

実情はこんなものでしょう…

平地や海岸、道路脇ならまだしも山中、木を伐採しながら山肌を掘削する工事、

企業側が主張するような配慮や維持はかなり簡易度が高いと思います

 

建設中も建設後も環境負荷が高いことが想像できます

これが各河川の山頂部の稚内から豊富町に渡ってできるわです

当然、道路に排水路とも設置され本来の水の分配も変化し、道路ができると保水力の低下、

山の崩落、積雪や雪解けの早期化が発生し、水位低下、水温上昇が発生するのは想像にたやすいと思いますが…

これらが産卵、孵化、生息に影響すると危惧していますし

 

 

すでに猿払では渇水時や一部河川で状態的に孵化率低下が確認されています

渇水による産卵床の干上がり

 

産卵床内部の死卵、死仔魚、稚魚

 

水道水の取水減少~住民のライフライン、産業に直接影響が及ぶ可能性も

猿払は河川に水道水源を依存していますが、決して潤沢とは言えません

鬼志別、猿骨、狩別、成田川から取水しています

特に鬼志別からの水量は普段でもギリギリな感じです

取水施設下流にはほとんど水が無く…近年初夏、初秋にこの傾向が強く出ます

気候変動もあり今後常態化する恐れも

そこに風発事業がこの事態を助長する

気候変動対策の事業が地域の気候変動問題を助長するのは大きな問題ではないでしょうか??

 

水源山頂は決して森林が豊かとはいえずそこに工事が入ると…

計画がある山頂は笹が占め、森林の復活が困難な地域に指定されています

代替措置として植林も困難一度壊れると戻らないでしょう

 

2021年渇水によるイトウの大量死が常態化?する可能性も否定できません

建設して影響が出てからでは遅いですから、

事後の影響はだれが調査、証明するのか?? 保証は誰が?建設を進めた、賛成した人たちが保証してくれるわけではないと思いますし、因果関係の解明は困難を極めると思います…

 

皆さんお地域でも再エネ事業の建設計画があるかもしれません…

今一度興味関心を持って情報収集、事業説明会に参加してみてください

皆さんなりの考え、答えに変化が起きるかもしれませんので。