低気圧の影響で昨夜から非常に強い風が吹いています
北海道内の交通機関はマヒ状態…停電も発生しています、
猿払村内でも車庫や倉庫の屋根が飛ぶ被害が発生しています、波も非常に高い状態が続いています
低気圧の移動速度は遅く、風や雨、高波は数日続きそうです

先日隣町のアメマスの多い川の観察へ
宗谷ではアメマスが多く生息する河川は意外に少ないようです、この川は数少ないアメマスの多い川
非常に小さな川ですが下流と源流部しかアクセスポイントが無く自然度が高い河川です
今年の秋は降水量が非常に少なく真夏の様に渇水しています
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何処にタモ網を入れても簡単にアメマスを捕獲できます
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斑点や体色も様々、岩魚系の魚の面白さです
もう少し大きくなると海に降りる選択と河川に留まる選択が発生し体色が変化します
イメージ 225センチほどの個体、降海型の典型が出ています
銀色の鱗、白斑点の大きさ、背びれ尾鰭端の黒色化等が降海型の証と言われています
この個体が一度降海し遡上したのか降海の準備ができただけなのかはわかりません、

この様な人が踏み入らない個所にも森林施業の問題点が…
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河川に向かって土砂が流出しています河岸の崖も崩落し河畔林も倒れています
崖の頂上には植林施業地が…
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写真手前側が河岸の崖
林業は木を切ってそこにまた植え育て切るというサイクルですので伐採・植林を否定しませんが
もう少し環境に配慮できないものかと何時も思ってしまいます、また指摘しても引き継がれなかったり、希少種のいない河川ではこの様な施業やもっと酷い施業が普通に行われています

この個所の場合写真手前5mでも植生を残して植林地を設けることができれば防げる事例です
また市町村や土地所有者はそこにどんな生物が生息しているか全くと言っていいほど知らないのです
サケやマスの様にお金にならない生物は肩身が狭いです
この川にはカワシンジュガイガが多く生息します、
アメマスに寄宿するコガタカワシンジュガイもいるかもしれません
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源流部から上流部へ下っていきます
サクラマスのメスが2匹産卵行動をしていました、渇水により産卵がだらだら続いているようです
下っていくと徐々に深い淵が増え、そこには産卵のタイミングを待つ降海型の大きなアメマスが待機していました

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30~60cmと様々なサイズ、多いところでは50匹ほど群れていました
最近宗谷でも沿岸でのアメマス釣り、海アメ釣りがブームです、この河川もそれらのレクリェーションに貢献しているといえます、最低でも各河川の産卵期の産卵親魚、河川環境が守られないと釣りという行為は持続できないでしょう… 道東の秋のアメマス釣りも産卵区間や産卵期間ぐらいは自粛しても良いのでは?と思います。


BBK