小学3年生から英語教育を必修化する方針を文科省が固めたとのこと。
安倍政権下でこういうことが決められるとは本当に残念です。
安倍総理は日本という国の素晴らしさに誇りを持っておられる政治家だと思っているのですが、時々、単なる欧米コンプレックスと従米の人なのかと疑ってしまうことがあります。
目的はもはや聞き飽きた「グローバル人材の育成」ということでしょうが、「グローバルな人材」の定義とはなんなのでしょう。
海外の儲け話に擦り寄っておこぼれにありつくことが「グローバル」ではあまりにも情けない。
しかし、巷で言われている「グローバル」にはそのくらいの意味しか感じません。
伊藤は20歳の時に単身渡米しました。
現地に知人はおらず、英語は中学校、高校の授業で得た知識のみ。
しかし、アメリカで生活する上で一番困ったことは英語が拙いことではありません。
身振り手振りを交えた会話でもなんとか生活は出来るし、3か月も経てば日常生活で困る場面はほとんどなくなりました。
それよりも「自分が何人か」はっきりしていないことが一番の問題でした。
当然、国籍は日本人です。
しかし、そのアイデンティティが確立されていないことが最も困ったことでした。
日本という国があり、日本人が存在することには意味があるはずです。
他の国も同様ですが、多様な国家、民族はそれぞれ世界に必要とされているからこそ存在しているのだと考えています。
日本が世界に貢献していくためには、より日本が日本らしく、日本人が日本人らしくあることこそ大切です。
「言語」が無くなる時は民族が消失する時です。
日本語で話し、日本語で思考するからこそ、日本人らしい行動が出来、日本人らしく世界に果たすべき役割を果たすことが出来る。
ならば、英語を習得する前に必要なことは自ずと分かることでしょう。
子供達の英語力を上げることが国家戦略として正解なのか。
長期戦略に欠けるように思えます。
むしろ、世界の人たちが日本語を理解するようになる戦略を立てるべきではないでしょうか。
各国で、第一外国語、第二外国語として日本語が採用されるよう動けばいい。
「和」の国である日本のことばが世界に広がれば、世界が優しく平和になるんじゃないか。
日本の政治家であれば、そのくらいのことを考えるべきだと思うのです。
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