昨日の夕方のニュース、そして今朝のテレビでも「脱原発100万人アクション」というデモの様子が伝えられていました。
取材に答えた参加者の声を聞いていると「原発を止めること」が「未来のため」と信じて疑わない様に見えました。
エネルギーの基本政策を作りなおさず、また、止める基準もはっきりしないまま浜岡原発だけを止めさせ、自然エネルギーへの移行がいかにも容易だととれるような発言をした菅総理の罪深さを改めて感じざるを得ません。
デモは、奇抜な仮装あり、音楽ありのお祭り騒ぎに見えるものもあります。
「デモ」ですから、アピール度が重要な訳で、気持ちは分からなくもないのですが、中には、奇形児やゾンビのコスプレでの参加を呼び掛けた方もおられたようで、批判を浴びています。
このデモは「脱原発」と銘打たれているものの、私の見た限りでは「反原発デモ」と表現した方がふさわしい様です。
私は以前から主張している通り「反原発」でも「原発推進」でもありません。
今、必要なのは、先ずは福島の事故の原因が何だったのかをはっきりさせることだと考えています。
どこに問題があったのか、これが未だに検証出来ていないことは大きな問題です。
少なくとも、日本全体が原発に依存している状況で、今、全ての原発を即座に留めることなど不可能でしょう。
危険だということは間違いない原発が、人間の手で制御できるものなのかどうかをはっきりさせなければなりません。
そのためには、設計上の問題があったのか、システムに問題があったのか、それとも、扱う人間に問題があったのか、東電には原発を扱う能力がないのか、民主党政権には無理なのか、それとも、そもそも人間の手に負えるものではなかったのか・・・その検証をしなくてはなりません。
そして、原発というものを諦めるのであれば、代替エネルギーを考えなくてはならない。
低コストかつ安全で安定的なエネルギー供給が可能となる手段に目処がつけば、今度は移行のスケジュールを立てなくてはなりません。
福島原発の事故は日本にとって不幸なものでした。
いや、過去形ではなく、今も進行しているし、放射線の拡散も懸念されています。
しかし、感情的になりエネルギー政策を誤れば、その不幸は経済沈下という形で不幸を日本全土に拡散することになりかねません。
そして、何度も書いてきたようにエネルギーは安全保障であり、主権を守るためにも欠かせないものなのです。
「自然エネルギーへの移行」という綺麗な言葉に反対出来る人は少ないでしょうが、その移行スケジュールも、そのための費用も、電気料金への影響も、全く明らかにされない現状で手放しで賛成は出来ません。
具体策もなくただ「原発を止めろ」と叫ぶのは、「反原発」であっても、「脱原発」とは言えません。
「脱原発」は日本を救う選択肢の一つであることには間違いありません。
しかし、「反原発」では日本を救うことは出来ないと思っています。
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