飯の食い方 | 夏炉冬扇の長袖者の尉のブログ 

夏炉冬扇の長袖者の尉のブログ 

基本的に毎日の更新を目指します。コメントには出来る限り返信を付けます、ご遠慮なくコメントを入れてください。

 それで飯が食えるのなら言えばええがや、というのが日本人が言論を弾圧する時の典型的な言い方ですが、その生計が立てられるという意味での飯が食えるではなくて、今日の話は食事のやり方についての話です。

 

 私たちの子どものころは、右手は箸を持つ手、左手は茶碗を持つ手と教わりました。茶碗を左手で持たずに食べていると犬の食い方だと言われました、どうして犬なのかと聞くと、茶碗を左手で持って餌を食べている犬がいるのかと言われました。

 

 韓国では茶碗を左手で持って食べるとそれは古事記(本当はあれですが差別語として削除されるといけないのでこう書いておきます)の食べ方だと言われます。

 

 これは簡単な話で、日本では中世以前は床に胡坐をかいて折敷に置かれた食器で食べていました、江戸時代には床に正座をして箱膳で食べていました、近代になると箱膳がちゃぶ台になりますが、いずれにしても食器と口との間に距離があるので、食器を左手で口の近くまで持って来る必要がありました。

 

 韓国では古くから椅子に腰かけてテーブルで食事をしていました、食器と口の距離が近いので食器を左手に持つ必要がなかったのです。韓国でも古事記は、テーブルもない地面に座って食べていたので、左手で食器を持ちます、そこから古事記の食べ方という言い方が生まれました。

 

 今の韓国は豊かになっているので古事記もいなくなり、左手で茶碗を持って食事をしている人はいないでしょう。日本はといえば、ちゃぶ台で食事をしているのはサザエさん一家くらいで、椅子に腰かけてテーブルで食事をしています。そうなると左手で茶碗を持つ必要はなくなり、西洋料理を食べる時のように食器をテーブルに置いたまま食べれば良いのです。フランス料理を食べに行って、皿を左手に持って描き込んでいる人はまずいません。

 

 日本ではどうしようもなく頭の悪いPTAが、給食を犬食いする児童が増えているから問題だとしていますが、食器と口の距離が近ければ、食器を手に持つ必要などありません。日本人の食事が、椅子に腰かけてテーブルで食べるとういう、韓国と同じというか、世界の標準に近づて来ているところから起きていることなのです。

 

 文化は高い処から低い処へ流れます、韓国のような文明先進国の食事のスタイルが、日本のような後進野蛮国に入って来て広まるのは当然の流れだと言えます。