「ハズシ」1秒、あと絶望の法則 | 『いとう伸』のオフィシャルブログ

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講演家・営業経営コンサルタント、いとう伸。
講演家としては異例の口コミと紹介で年間公演数160回超☆☆☆
著書『つかみ一秒、あと楽勝!』『一夜漬け、伝わる!プレゼン』TV出演、「スター☆ドラフト会議」、「ありえへん∞世界(特別講義)」他プレス多数。

こんいちは、いとう伸です。
大阪の自宅より。

つかみ1秒あと楽勝
を提唱している私ですが、この真反対は
「ハズシ」です。
初対面、最初の1秒で外しちゃうということです。


ミンミンとクマゼミが鳴く、ある夏の暑い日。
私が自宅で仕事をしていると
「ピンポン」と呼び鈴が鳴りました。

「誰か出るだろう」とほうっておくと10秒後に再び・・・

「ピンポン」

どうやら家人はみんな留守のようです。
私は重い腰を上げました。

階段を下りて
玄関のドアを開けた瞬間、
もわっとする熱気に襲われアタマがくらくらします。

「うげっ」とおもっていると、
まぶしい日差しのむこうに、
黒い傘をさしたおばちゃんがいました。

「ん?誰だ?」

玄関のドアから、おばちゃんが立っている門までは、
少し距離があります。
あまりの暑さに躊躇しながらも、私はサンダルをひっかけ、
おばちゃんへと近づいて行きました。

近づくと、
ハンカチをうちわ代わりにして顔をあおぎながら立っています。
額には汗。黒いスーツ。
猛暑の中、黒い色が陽炎のようにゆらゆらしています。

「ふぅ~あつい、ふぅ~あつい」
おばちゃんは、汗を拭きながらそうつぶやいています。

余計、暑さが増します。

”何だろう、このおばちゃん?家人の友達かな?”と思ったので
「今、家人はみな留守にしていまして…(すみませんが出直してください)」

と言い終わるのを待たずに・・・


おばちゃんが、営業スマイルに早変わり!
(暑さで引きつっている!)
「○●生命の者でございますが…」

”なんだ。営業マンだよ。もう~っ”
そうと決まれば話は早い。
「すみません、いま忙しいので資料があったら郵便受けに入れておいてください」
私はそそくさと部屋に戻りました。

もしかしたら、とっても素晴らしい提案だったのかも知れません。
もしかしたら、私がずっと探していた商品だったかも知れません。
もしかしたら・・・

わかります?
内容は素晴らしいものかもしれないのに、
話を聞く前にノックダウンです。
さらには、「○●生命」というあまり宜しくない印象のおまけ付き。


これが実演販売ならば、退場ものの大失敗でしょう。
お客様との「最初の接点」は大切で、その出会いの部分を「つかみ」と呼ぶことはお伝えした通りです。
この生命保険の外交員さんは「はずし1秒後絶望」の典型的なパターンです。

「ハズシ」てしまうと、後で印象を良い方向に
変えるのが相当パワーがいります。
これは、我々にとって非常にやりにくいわけです。

あなたも、自分のことで手一杯で、
「ハズシ」ちゃってることありませんか?
今一度見直してみましょう


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