春の暮れ、雨模様の
東京のオフィスより、いとう伸です。
人間同士が相対して会話をするとき、
人の話を聞いているとき、
耳よりも目を使っています。
目で、相手の態度や指している方向、
表情や雰囲気を感じ取っているからです。
こんな経験ありませんか?
「今日ね、あのね…」と奥様に話しかけられて
「うん、うん…」と返答しているにも関わらず、
「ねえ聞いてるの?!」と怒られる。(ドキッ笑)
これは、会話の内容より
あなたの態度や表情を「見て」聞いているからです。
ここで、私の実体験を。
営業職や実演販売の時に、
突然スランプに陥る時がありました。
それは決まって、「やっと慣れてきたな」
とホッと胸を撫で下ろす時期にやってきます。
昨日まで順調に売れていたものが、
急にガクンと売れなくなるのです。
その理由を分析すると、
「しゃべりすぎ」という結論に達しました。
私がやっていた実演販売は、
45分くらいのシナリオを
超早口と絶妙な間で15分程に時間を縮めてしゃべります。
最初のうちは、これだけで精一杯で、
時間ぴったりに終わります。
しかし、慣れて口が回るようになってくると、
自分の話術に自身も生まれ、
時間にも余裕が出てきてさらにセリフを増やしたくなるのです。
つまり、どんどんコトバに頼るようになるわけです。
「視覚」や「間」にがおろそかになってくるのです。
相手の視覚に訴える部分が減っているのですね。
実演販売では、
大量の情報を短時間で深く伝える必要があるので、
聴覚よりも視覚を重要視します。
聴覚の特徴は、
・処理と理解が遅い,
・記憶出来る容量が小さい、
・記憶される深度が浅い、という三重苦です。
対して視覚は、
・一瞬で理解出来る
・記憶容量が大きい
・記憶の深いところに届く
という三拍子揃っています。
そこで、
オーバーとも思える
表情の動きや、フリップやパネルをたくさん使って
視覚で理解出来るよう促します。
視覚に訴える効果は絶大。
コトバだけで済ましているところがないか?
今一度、普段の自分を見直してみよう。