立山に、来られ。 | 『いとう伸』のオフィシャルブログ

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講演家・営業経営コンサルタント、いとう伸。
講演家としては異例の口コミと紹介で年間公演数160回超☆☆☆
著書『つかみ一秒、あと楽勝!』『一夜漬け、伝わる!プレゼン』TV出演、「スター☆ドラフト会議」、「ありえへん∞世界(特別講義)」他プレス多数。




先週末、大阪へ戻っていたのですが、新幹線がとても混んでいました。
思わず手帳を見て「祝日だったっけ?」と確認したほど。

若い女性の団体から
紳士淑女の団体まで、年齢層もバラバラ。
みなさん春の陽気に誘われて、
外出されているのでしょうか。

人間暖かくなると、外に出たくなりますよね。

気温が上がれば、いよいよ登山の季節が到来です。
昔からアウトドア派なので、
こんな天気がいい日が続くと自然がいっぱいの山に
駆け出したくなります。

登山した後の、温泉など最高ですよね。
生きている喜びを感じます。

今年はどこに登ろう?
と計画するのもまた楽しいですね。
計画を立てるの、実は結構好きです。

思い出深い登山と言えば、
富山県の立山は、外せませんね。

その昔、経営者友達のTさん、そのお父さん、
私、私の次女で登りました。視界が開け、ものすごく美しかった。
素晴らしい思い出です。

立山は何度か登山しているのですが、
そんな中でも数年前、経営者の友人と登った立山は
すごく印象に残っています

衝撃的とも言える立山でしたw

当時、彼はあまり登山経験がないながらも
アグレッシブな性格のため、「立山登るけど行く?」ときくと
「行きたいです!」と即答。

それならと、仕事の合間に都合をつけて登ることにしました。
だいたい、登って降りてくるまで4時間くらい?
と言われている立山ですが最終的にかかった時間は8時間強。

回りも真っ暗になっていました。

なぜそんなに時間がかかったかというと…
なんと彼、高山病にかかっていたのです。

お恥ずかしながら、私には当時「高山病」という知識がほぼありませんでした。
そのためおかしいな?と思いながらも高山病の彼のペースで歩いていると、8時間もかかったわけです。

私自身がすごく頑丈で
飛行機や電車、船などで酔ったことが無いし、
講演で、長距離移動でも全く平気。
まさに出張向けの体質なのですが。

そうじゃない人もいるのですね^^;

歩き出してすぐに「なんだかちょっと頭痛がする・・・」
といって少し歩いては休み、少し歩いては休みしながら
なんとか登っていきました。

遅いな~と思いながらも
様子がおかしいので「大丈夫ですか?」
「やめときます?」と聞いてみましたが

「いや、登る」と最後まで登るといってききません。

なんとか頂上まで行って、
神社にも参拝して戻り、登山道を歩いている姿は
憔悴しきっており、・・・ゾンビそのもの。
いつもは笑顔が絶えない彼ですが
表情は無く、顔面蒼白。目はうつろ。視点も定まらず、なるべく振動を最小限に抑えながら
すり足でなんとか足を進めている状態。

さすがに、これはヤバいな。
そう思いつつ、ココまできたら見守るしかありません。
長い長い道のりを歩みつつ、やっと宿泊施設が見えたときには回りは真っ暗。

ふと、友人の姿が見えなくなりました

やばい・・・

とうとう倒れたか?!

そう思ってあたりを探すと、
くくく
クックックック…
ははは

不気味な笑い声が聞こえました。
おそるおそる近づいてみると、
道の脇に小さくうずくまる彼の姿が。

駆け寄ると、
なんと笑っているではありませんか。

「なんか、すっきりしました」と微笑んでいる姿に血の気は無く、
余計に不気味です。
とうとう、おかしくなったか・・・思わずそう思いました。

しかし、良くよく観察すると、
彼はリバース(嘔吐)していたのです(食事中の方、本当にすみません)
頭痛が続き、アタマや肩が張った状態で
あるき続けること8時間。

彼の気力は限界、
最後にはリバースして胃の中身をさらけだし
「ちょっとすっきりした」と笑っていたのでした。

宿に着くと、「風呂に入ると治る気がする」
といって風呂へ直行しました。

なんとなく気になって、
部屋に置いてある資料を読んでみると
・頭痛
・吐き気
・肩こり
・嘔吐
…全て高山病の症状に当てはまるではないですか。
さすがに心配になって、フロントに電話。
すると、すぐさま酸素ボンベを持ったオレンジ色のつなぎの制服の男性2名が部屋に飛び込んできました「どこですかっ高山病の患者は?!」と。
「風呂に行きましたが・・・?」と答えると、
ものすごく、怪訝な顔で「そんな状態で風呂なんか入れませんっ!行ってはダメです!」と怒られました(なぜ私が・・・)
しかし、彼は風呂に行った後で、時すでに遅し。

しぶしぶ救急隊の方は帰りましたが、その後
風呂から帰ってきた彼は、ケロッと「なんかすっきりしましたよ~」と。
救急隊とのいきさつを伝えるも、
「そうなんですか~高山病ってやつっすか!わはは」と
爆笑しています。

恐るべし体力&精神力。
「知らない」というのはスゴイことです。

もし彼が、「自分は高山病だから」と思っていたら、
立山にチャレンジしようとすらしなかったかもしれません。

もちろん、体調を無視してまでチャレンジしろとは言いませんが、
往々にして、「知らない」方が強かったりするのです。

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素人は、一生懸命、「知ろうと」する。
そのパワーは玄人をも凌駕する。
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いつだったか、誰かに教えてもらいました。(あいまい笑)

知識は諸刃の剣。

頭でっかちになって、チャレンジしてないこと、
論理的にはこうだからと、はじめからあきらめていること、ありませんか?

時には無知になって新しいことにチャレンジしてみましょう。
立山を登りきった勇ましい彼のように…

それでは、またお会いしましょう。

いとう伸

PS
立山を始め、富山はとてもご縁のある土地です。
意欲あふれる起業人を育てる団体『富山起業未来塾』
さんには、毎年および頂いています。
ブログ記事にしていただいていたのでちょこっと紹介。
⇒ http://www.toyama-mirai.com/lecture/course/c23/post_110.html