入院は、暇だ。
受験前だったからたっぷり勉強すればいいのだか、やる気にならない。
本当は、一日中病院内の階段をのぼりおりしたりして、カロリー消費をし、痩せようと考えていた。
しかし病院はインフルエンザ対策のため小児科の扉から出られなかった。
中学生までは小児科だ。
ひたすらベッドで、テレビを見たり、雑誌を読んだり、スマホを見たり、ちょこっと勉強をしたりして過ごした。
父は会社の後に、母は着替えなどを交換に、二人とも毎日来てくれた。
だから、寂しくなかった。
学校の友達が毎日メールをくれた。
凄いことだ。
クラスの写真をおくってくれたり。
お見舞いに来てくれた子も何人もいたが、インフルエンザ対策のため会って話すことができず、手紙だけもらった。
クラスのみんなの寄せ書きももらった。
大好きなパンダのグッズをくれたり。
今でもわたしの宝物。
友達がいる。
一番の心の支えだった。
一度だけ友達との面会が許された。
短い時間だったが、忘れられないくらい楽しいひとときだった。
早く学校に行きたい。
きっと、とても楽しい。
痩せなければ外に出られないのに現実から目を背け、心はぬくぬくとしていた。
わたしの担当の先生は診察というのか、毎日話をしにきた。
特に大したことではなく、理想の体型についてだったり、どうしたら過食をとめられるか自分なりに紙に書いてみてと言われたり。
やっぱり具体的にどうしたら治っていくのかなんて誰にも分からないのだろう。
ただただ時間が経っていって、心の変化を見ていくしかないのだろう。
学校に行きたい
だけを考えて、あっという間に二週間経った。
もう、退院だ。
外に出られるのが嬉しかった。
風にふかれて、走りたいと思った。
ずっと病院のベッドの上だったんだから当たり前だ。
入院して、わたし、何か変わった?