病院の先生が家に電話をくれた。

精神科の閉鎖病棟のベッドが空いたから、明日から入院どうですか?とのこと。

わたしと母は、少し考えたが、断った。


明日からというのが急なのと、


それと、少しわたしが元気になっていた。


相変わらず暗闇にいるし、毎日血まみれだったが、過食は少しおさまっていた。
そして、絶対に知り合いがいない遠いところで、車でだったら出掛けられるようになっていた。


むしろ、出掛けたかった。
もちろん人の視線がこわかったり、同い年くらいの人があまりに輝いてみえて途中でどうしようもなく苦しくなることも多かった。

だが、元々ショッピングが好きなわたしはショッピングモールに連れていってもらい、可愛い洋服やアクセサリーなどを探すのが楽しかった。

何かしら出掛けると買っていたように思う。
それらは全て、「痩せたら着よう」「痩せたら使おう」というものだ。

虚しい。
虚しいけれど、買うことは楽しい。

店員さんにこんなのお前みたいなデブが着るものじゃねーよと思われていると思いながらも、辛さと妄想の中のわたしの楽しさの半分半分な気持ちの買い物だった。


母は、最初は
今使うものを買いなさい、洋服は飾るものじゃないと言っていたが、
次第に前よりも少し鬱が良くなっているわたしを見て、
物欲があるのは良いことだと言ってくれた。


他にも、神社や、思いきってディズニーにも行った。心からは楽しめず、その時出掛けた記憶は全て暗い。
色で例えたら、茶色。

そしてわたしの体重は71キロを越すことはなかった。