※この記事にはテイルズオブジアビスのネタバレしかありません。
はい。ということで無事、ジャック・オ・蘭たんさんがテイルズオブジアビス実況を完結させてくれましたね。
これを機にまた最初から見よう!
いや~~~……私にとってアビスが思い出深いよ~って話は以前もしたのですが。
今回は肝心の、“では何故ED後の話ばかり書こうと思ったのか”についてお話させていただこうと思います。
それはね。ズバリこのエンディングが理由です。
というのもアビスのエンディングは、“ルークのようなアッシュのような人物が帰還し、ジェイドが微妙な顔をして終わる”もので、作中にヒントは散りばめられていたものの、暫くはプレイヤーごとにその解釈は委ねられていたんですね。
私は普通にアレ、ああ、ルークがアッシュの身体で帰ってきたのか~と漠然と思っていたんですが。ジェイドよかったな~みたいな。
それがどういうわけか、私の知らぬ間に、気が付けば「あれは公式でアッシュということになっている」という風説が流れていまして。どうやらソースはなんか……ゲーム発売から何年も後に没イベントとかを記したシナリオブックだか、シナリオライターのインタビュー記事という判然としない・かつ公式というにはあまりにも当時と環境が変わりすぎている場所での発言だったようで(だってもうライターがナムコに居ねえし、開発チームも全然違うし。)、私としては殆ど腑に落ちてなかったんですよね。
そもそも近年、というかアビス以降のテイルズに懐疑的でしたし。もう私向けじゃないんだろうなあとは思ってましたが。
なのでここからは、テイルズwikiという有志によって作成されているテイルズシリーズの総まとめページみたいなのがありまして、そこからの引用も含めつつ、私なりにアビスのEDを解釈していきたいと思います。
①そもそもビッグバンが机上の空論である。
はい。最後に帰ってきた“彼”がアッシュと目される大きな要因が、完全同位体の被検体が音素乖離で死んだ時、コンタミネーション現象でレプリカの音素が被検体に引き寄せられる(=蘇生)するというものです。
しかしこのビッグバン、発生条件は非常に限定的で、そもそも人為的にコンタミネーション現象を誘引し、かつ他の音素や物質が全く混じり込むことのない特殊な力場が発生していなければならないとかいう理論。明らかに穴が多く、しかしかといって絶対に無いとも言い切れない悪魔の証明です。(テイルズオブジアビスパーフェクトガイドより)
そしてこれによって蘇生した被検体には、レプリカの記憶しか受け継がれない……というのが、蘭たんの動画でもジェイドとディストが交わしていたやり取りです。
が。
本編中のアッシュの死因を思い出してください。
彼はルーク同様音素乖離が始まっていた、あるいはそうなると勘違いしていたような描写がありましたが(実際手が消えかかってたとかそういうシーンは無い……無かったよね?)、アッシュの直接の死因は神託の盾騎士団による刺殺です。しかも直後、アッシュの音素はルークに流れていくという、実際のビッグバンとは逆の現象が起きています。ナンジャそりゃ。(バンナムだけに。)
ということで、アッシュとルークの間にビッグバン現象がそもそも起きたかどうか?という箇所に、当然疑問が残ります。
②理屈は抜きにして、ルークは約束を破ったことが無い。
アッシュが約束嫌いで、またその約束を守れたことがないのに対して、ルークは本編やサブイベント等で約束したことを、プレイヤー次第ではありますが、取りこぼしたことが無い、というもの。
ガイが言うように、「あいつは戻って来るって約束した」。だから“彼等と約束を交わしたルーク”は戻って来る、という根性論。嫌いじゃナイ。
詳しくはテイルズwikiのルークの頁を見て欲しいんですが(丸投げ)、これも確かに二人を別人として見たときの対比としてうまく描かれている部分ではあるなと思います。
③カルマの歌詞は預言だった。
本編のシナリオも、テーマソング・OP曲である「カルマ」と完全に符合する展開を辿っていくことになります。
しかしこれ、よく考えるとオールドラントの預言と全く同じ構図ですよね。
音譜に読まれた言葉がどんどん再現されていって、後からあれはこれだったんだと気付く。
であれば、預言を否定し続け、また預言のイレギュラーであったルークがそこから逸脱しても、疑問はありません。
つまり、“彼”がルークの記憶を持ったアッシュである、という確率と同じくらい、それを否定する材料も豊富に揃っているということです。
ただビッグバン現象が起きた、と解釈するには、あまりにも例外的な要因が多すぎる。
別にアッシュが帰って来るなってことじゃなくて(笑)、ルークじゃないって言い張るのにも無理はないか?ってことを言いたいんです。
ていうか仮に“ルークの記憶を持ったアッシュ”だったとして、作中で散々「真偽よりも過ごした時間(記憶)が大事」つっちゃってるから、その論法で行くと普通にルークだし、その上でそれでもアッシュだと定義するならナタリアはメリルになっちゃうし、イオンの言葉は何だったんだってなるじゃん。
じゃあ“彼”は誰なんだ。
それが④。彼等の記憶を引き継いだ、アッシュでもルークでも無い“誰か”が帰ってきた。(あるいはローレライ本人。)
残酷ですが、これもまた無いとは言い切れない。レプリカは人間を構成する細胞を第七音素で繋いだ存在です。音素乖離を起こしたアッシュとルークが、第七音素の具現化存在であるローレライと接触し、再び結合した結果、第三の疑似レプリカが誕生した。有り得ない話ではなさそう。その場合もっととんでもないド修羅場が待っていそうです。
余談ですがpixivにこの“誰でもない彼”にクローズアップした作品があり、号泣必須なので、よければ私のブックマークから辿ってみてください。
⑤。蘭たんが動画の最後で語ったように、あれがビッグバンを起こしたアッシュだと仮定して、フォミクリー技術を用いれば、あのアッシュからルークを構成していた音素だけを取り出せるのではないか?だって、未来は誰にもわからないのだから。
とても良い解釈だと思います。KHやり過ぎな気もしますが(笑)
そう、テイルズオブジアビスというゲームはあそこで終わりだけど、オールドラントのルークの人生はあの後もずっと続いていく筈です。
ていうかジェイドなら死ぬ気でやりそう。何なら私、レムの塔でルークが消えてたら、ジェイドがまたルークを絶対造るとか言い出して、もっと酷い話になってたと思ってます。
最後に、私が、こうだったらいいな、と望んでいるもの。
⑥あのアニメの直後に後ろからひょっこりルークが現れる。
「お~い待てよアッシュ、先行くなって~!!」
すごくありそう。だって、あれだけ頑張ったのに、ローレライから何の還元も無しって酷いじゃないですか。RAVEだってちゃんとハル返してくれたじゃん。
以上。私がクリアしてから16年間……というか、最近アビスに触れ直して思ったことをばばっと吐き出しました。
……とまあ、長々書きましたが結局言いたのは、それだけ自由に考えてもいいんじゃない!?ってことなんです。
知るかよ。ゲーム外で語られたこととか。だったらテメエOVAのテイタニアも公式だっつのかよ。(まだ言う)(永遠に言う)
移植等があったにしても、発売から17年経った今でもこうしてまだまだ考察の余地があるアビスって、ほんまええなあということです。
みんなもっと、自分に自信持って解釈しようぜ。
せっかくルークたちが、身体を張って、誰かの言いなりにならない未来を掴みとってくれたんだからさ。
いやそれにしてもあの最後のルークとアッシュの中間の演技をする鈴木千尋さん、すっげえよな……氷上くんとスノウちゃまなんだもんな……。
もしもこの記事を読んだ人の中に、いやいや私は俺はこう思ったよ、本編ではこう言ってたじゃん~て意見があったら、是非コメントに書きこんでいってください。
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いとぷ