1995年6月30日 日記より抜粋



 

M 9:15

(児童相談所に電話して)しんちゃんの様子をきく。(涙がとまらない)

しんちゃん、きのう寝れなくてずっと泣いてたらしい。

朝も起きて泣いてるらしい。ママはわーわー泣いたよ。

お父さんに電話してワーワー泣いた。日曜日にしんたろう連れてきてもらうことにした。

しんちゃんの服を引っ張り出して泣いてたら、えみちゃんきた。

ごめんね採血ふたたび。※

パジャマとラジオとつくだにもってきてくれた。

 

(※えみちゃん(姉)は、わたしが入院時に、

「きょうだいのかたはいませんか?いらっしゃったら、血液検査をお願いします。」

と言われてた。)

 

PM 12:00 

昼食 おかゆ、温泉たまご、煮物 春菊のおひたし、ゼリー

(えみちゃんと話しながら全部たべれた)

 

マスクしたまま、外にでると息切れがひどい。

トイレが遠いのでかえってくるとハーハーとなる。

 

PM 1:30

お父さんくる、写真もってきてくれた。

まわりにベタベタ貼って、少し、しんちゃんが近くにいる気がする。

でもあの子は、ポツンとひとりで、おかあさんの匂いのするものはないんだと思うと涙がこぼれてくる。


 

7月1日  

ー抜粋ー

AM10:00

点滴2本。ステロイド剤と白血球を増やす薬。免疫抑制剤など。

点滴している間、しんちゃんのことを考え、写真をみて涙が止まらない。

ごめんね、ごめんね…。ステロイド剤は多少うつ状態になるらしい。

今日はとってもしんどい。

 

家にいたときもしょっちゅう、こんな風にしんどくなっていた時、横になって目つぶって、しんちゃんがまとわりついて、

” ママ死んじゃったよー” とよく遊んだ。

” ママーママー、おきてママー ”と死んだふりのわたしにしつこく。

それで、わたしのまぶたを ぎゅーっと開けようとして、あわてて笑って、” だいじょうーぶでーした へへ ”といって、また遊ぶ。

 

でも、ふたりきりの時に本当に倒れて、意識不明になってたりしたら、

わたしは失明しているでしょうー。

だって、しんちゃん思い切り目をこじあけるんだもん。

点滴早く終われ~シャワーがしたい!

 

 

 

1995年7月2日(日曜日)

 

児童相談所にいるシンを、連れてきてもらいました。

 

この時の日記より

 

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《7月2日(日)

・・・略。

 

病院のベッドで。

 

「ねんねの時、ママーママーえーんっていう?」

「いわないよ」

「せんせいが ん!っておこる?」

「おこらないよ」

「じゃあ、パチンってされた?」

「されないよ」

「おともだち、ドーンってする?」

「しないよ」

「シャンプーのとき、頭ジャーってできる?えーんいわないの?」

「いわないよ。おめめ、ぎゅーってつぶってるから。」

 

わたしの心配してることすべて、心配させまいかとしてるように

いいことしかいわない、しんちゃん。

家ではあんなに甘えたでキカン坊なのに。

ただ…、トイレだけは…。

 

「せんせいに、ウンウン、トイレって言った?」

「いわなーい」

「ようちえん(相談所)のトイレでウンウンでた?」

「でなかったよ」

そうこうしてるうちに、トイレにいきたくなりママと病院のトイレに行って、。

5日分の…。

 

唯一の心配は、このトイレ…。

 

・・・・・しばらく、ベッドで遊んだり、絵本よんだり、楽しくって、すぐ時間が経ってしまった。

 

 

 

「また、病院にきてね」

 

「うん、ママ、えーん、いわないでまっててね」

 

別れるときも、手を振って元気にわかれました。

 

しんちゃんを乗せた車が行っちゃって、ママお部屋帰ってきて、

わーわー泣いた、泣いた…。



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シンは繊細な心の持ち主。

心配させまいとしていたようだ。

 

おとうさんに、施設の中とかビデオで撮ってきてと頼んでおいた。

 

どんなところで過ごしてるんだろう。

 

 

児童相談所についてから。

 

 

 

 

 

また預けられるの、わかってるか、わかってないのか…。

 

 

職員さんがでてきた…。

受け渡しする…。

 

 


 

↓ この動画は、辛いです・・・




 

 

 

このとき、おとうさんは、職員さんに、怒られてた。

 

「 早い段階での、面会はなるべくやめていただいたほうがいいです。

こどもさんが、可哀そうなんで…」

 

せっかく撮ってきてくれたのだけど、わたしにも怒られてしまったお父さん。


ビデオをみると、

今から、また、しばらくここで頑張るんだよと、言って聞かせていないのだ。


おとうさんは、仕事だし、ママは病院だから、しかたないんだよって。

 

「 なんで、預ける前に、ちゃんと言って聞かせてくれてへんの?

あの子、ちゃんとわかる子なのに…。」

 

このビデオ、辛すぎた…。


安心してください。

 

今では、28才。立派な社会人になっております😃



【 このブログは、25年前、再生不良性貧血を発病し、骨髄移植をうけた当時の家族や、周囲の人たちの、記録となります。

当時の日記があって、忘備録も兼ねていますので長文すみません。ブログ主は、現在元気で生活しています。】


次回は、「9 児童相談所 その2 」

金曜日更新予定です。