いとです。
ある精神科医の先生がつぶやいていたのを目にしました。
鬱病になった患者さんに
「仕事を休みましょう」
とは言えるけれど、
不登校の子を持つお母さんが鬱になったとき
「母親を休みましょう」
とは言えない。
というもの。
これ読んで、なんだかいろいろなことが腑に落ちました。
そうなんですよね。
仕事をしている人が鬱になってしまったら、仕事を休職して、ゆっくり休んで、ちょっとづつ復活していって、
元気なったら職場復帰する、という治療過程、なんですよね。
私はそういう状況になったことはありませんが。
取引先の方にそういう方がいましたが、1年ぐらい休職して、復帰されてました。
でも、子どもの不登校や発達障害などで思い悩でしまうお母さんが、心療内科や精神科で
〖うつ病〗
と診断されたとしても、
その根本原因から離れることはできないんです。
だって、根本原因は、子ども、だから。
かりに、離れられたとしましょう。
夫やおばあちゃんに子どもの世話をお願いして、
お母さんは治療のために入院や、実家で療養生活などして、子どもと距離を取る生活。
それで、うつ状態のお母さんが元気になれるでしょうか?
逆に、
『子どもを置いてきてしまった』
『子どもに寂しい思いをさせてしまった』
『私はダメな母親だ』
と、さらに自分を責めてしまうことになってしまいそう。
そんな心理状態では、治療もなにもあったもんじゃない。
では、子どものことが引き金となって、お母さんの心が病んでしまった時は、どうやって治療していけばいいのでしょうか?
私は、《境界線》という考え方をしっかり身につけてもらうしかないと思ってます。
親子関係における《境界線》とは、
私(母親)と子どもは違う存在で、子どもは子どもの人生を歩んでいくんだという事を認めること。
そして、私は私の人生を歩んでいく覚悟を決めること。
決して、子どものことを突き放すわけではありません。
『獅子の子落とし』
(獅子は我が子を谷底へ突き落し、這い上がってきた生命力の強い子どもだけを育てる)
なんて言葉もありますが、そういうことを推奨しているわけではありません。
しっかり子どもの気持ちに寄り添い、見守り、応援してあげてください。
でも、自分と子どもを同一化しないで。
悩んでいるのは子どもです。
苦しいのは子どもです。
もちろん、そんな子どもの姿を見ているお母さんも苦しいよね。
こどもが苦しんでいるなら、代わってあげたいよね。
助けてあげたいよね。
でも、それは出来ないのです。
子どもの悩みは子どものものであり、子ども自身が向き合わなきゃいけない苦しみなのです。
お母さんが変わってあげることはできない。
こどもは、悩み、もがき、苦しみながら成長していくのです。
そのもがき苦しんでいる時に助けようとするのは、
子どもの成長を奪ってしまうことになるのです。
そう書くと、こんな声も聞こえてきそうですね。
そんな方にはこちらをお読みください。
「次のカウンセリンングの募集はいつですか?」
とのお問い合わせをいただいています。
ただいま準備してますので、少々お待ちくださいね。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。