今や私たちの生活環境はPCやスマホ等のデジタル機器に囲まれていますが、昨年からのコロナ禍によってその変化はさらに加速しています。
大人は自宅でのリモートワークが推奨されたことで通勤が無くなり、駅や会社まで自転車に乗ったり、歩いたりしなくなりました。
子供たちはゲームで遊び、最近は中学生ならほぼスマホを持っていますし、部活動が休止されて運動の機会が更に減っています。
ご高齢の方も外出を自粛され、家でテレビをみる時間が増え、運動不足によるフレイルなど身体機能の低下が問題となっています。
つまり、コロナ禍は人に座っている時間を増加させ、
◉猫背の姿勢
◉目線を下にする姿勢
◉長時間にわたる同じ姿勢
にさせた訳です。
そのことによって、当院に来院される方も、首肩の凝り、頭痛、目の疲れ、腰痛、神経痛が、コロナ禍で顕著に増えています。
パソコンでデスクワークやスマホを使う時は、目線を下に向け、顔がうつむいて背中が丸くなるいわゆる猫背になります。
したがって、猫背の姿勢は重い頭が前方にいきますから、頭を支えるために物理的に筋肉の力が必要になり、首や肩、背中、腰に筋緊張を引き起こします。
因みに、成人の頭の重さは4〜6kgあります。正しい真っ直ぐな姿勢だと首や肩、腰の筋肉にかかる負担はそのままですが、座ってスマホをしているような猫背姿勢だと、約2〜3cm頭が前に傾くだけで、筋肉にかかる負担はおよそ倍になります。
また、長時間のデスクワークは筋肉をほとんど動かしませんから、当然血流が滞り、これも筋緊張を引き起こします。
姿勢が悪くなると、見た目の格好が悪いだけでなく内臓も圧迫され、消化や代謝にも影響します。
外見も格好良く、内からも美しく、健康でありたいものです。