昨日、一年ぶりにアルコール依存症の自助会に行ってみたのだけど、

とくにコロナ禍の後、参加数が減ったとみんなが嘆いていました。

「断酒会から遠くなれば酒が近くなる。なるべくおいで!」とも叱られました。

 

 「僕の一番の信条は「面白く生きる」ってことなんです。」

とまでは、彼女には言わなかった。言っても理解されそうにないから。

彼女には自助会(断酒会)に行くことが自分の生活の一部なのです。断酒会に行って、「断友」と会うのが大切なルーチーンなのです。

それは、それで彼女が幸福であれば佳いことです。

 

  アルコール依存症の人は何故、酒を止めなければならないのか?

 それは、自分のいのちを全うするため、家族などに苦しみをもたら

 さないため、さらには幸福に生きるためなど、人によって様々。

  家族、仕事、健康、お金、友、生きがいなど、人によってアルコ

 ールで失うことは多様だから。

  それぞれの酒害を顕かにして、さらには人生を復活、いや、人生

 を進め、深め、高めることはできる。もっと言えば、アル中という

 失敗を活かせば、依存症にならなかった人生よりも、得られるもの

 が多いこともありえる。ただし真剣に人生に向き合ったのなら。

 

 断酒会は何故あるのか?

 酒を止めるためというのは当たり前のこと。

 

 依存症から立ち直ってゆく過程での最大の壁。

 「孤独」、「否認」を克服するには、これ以上の「場」はない。

 断酒会とか自助会は集団心理行動療法の「場」なのです。

 

 僕は「面白く生きたい」Homo Ludens(遊ぶ人)。

 断酒会の存在意義はとっても理解はしているけど、いつまでも

 どっぷり浸かる場所じゃない。断酒会は「卒業」したつもりです。

 でも「同窓会」には偶には行きたくなる。

 

 断酒会で断酒を続けながら、他者の断酒の支えとして生きるのも

 好い生きがいにはなるとは思う。

 

 僕は、何度も「手段の目的化」について書いた。

 「断酒」とか「断酒会」は自分の未来を拓く「手段」でもある。

 彼ら、彼女ら、断酒会に行き続ける方々には失礼かも知れないが、

 「断酒会に行くことが目的になっている」ような人がいます。

 こういう生き方は、僕の生き方とは相容れないのです。

  もちろん、今の僕が在るのは彼ら、彼女らの他力があったのは

 確かな事実です。

  みんな大切な「友」です。みんなに感謝し続けています。

 

  僕は僕の生き方を復活させました。

 見たい、行きたい、知りたい、考えたいことだらけのこの世界。

 そんな面白い世界を面白く生きたいだけのことなのです。

 

  たまには顔を出します。

  僕はあなた方の生き方を尊重します。

  だから、

  あなた方も僕の生き方にあなた方の価値観を押し付けないで

  ください。

 

 これが僕の思う「自助会」の限界です。

 

 

 

 SNSの問題ですが、X(旧Twitter)では依存症の、とくに若い人

 達がゆるーく群れています。断酒をし始めの、不安定で脆弱な心理

 が手に取るように見えます。

 SNSは仮想空間です。リアルワールドの疑似空間です。

 人は、そういう空間では根無し草にすぎません。

 リアルな人間同士の付き合いには叶わないところが、

 たくさんあります。

 誰かが「今日はまた酒を飲んじゃった。」と

                 書き込んだとしましょう。

 するとたくさんの♡が点きますね。

 あの♡の意味ってのは、いろいろであることを理解していますか?

 「あ、そう。」、「困ったね。」、「応援します。」ならいいけど

 中には「わーい!」、「やっぱりね。」

  なんてものも含まれています。

 依存症×側坐核や前頭前野などで検索して、自分で勉強してみたら

 少しはわかるでしょう。

 

 SNSの言葉の羅列とリアルな人が目の前で発するものとは、情報

 の量、質、情感などまったく違います。

 SNS良さは認めます。

 だから、時々、僕は読ませてもらっています。

 

 SNSとリアルな付き合いの中間としてZoomなどを使っている自助

 会もあります。僕が会員であった断酒会でもやっています。

 断酒会×ZOOMで検索したら、全国の自助会が熱心に取り組んでい

 ることが分かりますから。

  むかし「掲示板」ってのが流行りましたが、トピ主がええ加減だ

 と荒れていましたね。ZOOMでもマウント鳥が迷い込んでくると、

 大変なことになります。

  ZOOMよりはリアルな付き合いの方が性に合っています。

 

 やはり、自助会はリアルから始めてほしいです。

 人間力を持ちたい人はなおさらです。

 自助会に依存する人もいるでしょう。それも酒に依存するよりは

 ∞にマシです。