パタゴニアは自然の壮大さを見せつけてくれた。
ただ、昨年行ったカラコルムのような歴史、民族、宗教などの面白さには欠けていると僕は思う。
しかし、景色だけでも色々と考えさせられることはある。
高緯度の地域に行くと、チベット高原のように空が近くなる。
雲の高さが低く感じられ、空の青さが深くなる。
これは、高緯度では対流圏が低くなるからだろう。
西風がとてつもなく強い。これは偏西風帯だから。
それは、そこに着く前にわかること。
今、考えていること。
世界でもパタゴニアを始め、モンブラン、ドロミテのように、マッターホルンなぜ「塔」のような地形が生まれるのか?
こういうのは先ず自分で考えてみるのが面白いですね。
フィヨルドやカールの形成の「削りそこない」とでもいうのか?
岩盤、隆起、氷河による浸食。この3つで決まるのだろうとは思う。
ペルー 正面にブランカ山群のピラミデ5885m
右奥の高い山はチャラクラフ6112m 2006年頃撮影
氷河の削り残しだと分かりやすい。手前の湖(バロン湖)は土砂崩れでフィヨルドが埋まってできたもの。
石灰岩の大地でも多様性がある。
スロベニアのようなカルスト地形を取るのが普通かな?
日本ならすぐ近くに秋吉台とか平尾台がある。
桂林やハロン湾ではたくさんの数百mの頂上が平でない山が連立している。「山」の中には鍾乳洞もある。昆明の近くの石林に行けば数十m程度の尖った小さな塔が密集して存在している。
ベトナム。ハロン湾2015年
石灰岩の地形は水。パタゴニアの地形は氷河が作り出す。
片や岩石は石灰岩。片や主に花崗岩や堆積岩。
パタゴニア 尖った山とU字谷。
こんな地形の成り立ちとか、帰ってきてから考えている。
これも旅の楽しみのひとつ。
そういえば、エベレストの頂上直下にはYellow Bandがあった。
あれは、確か、変性石灰岩だった。
人間時間と地球時間のスケールの違いはすごいですね。
ありゃ、まだ時差ぼけかな。この二日間は昼寝ばかりだ。