染色体はカール・ネーゲルにより1842年に発見された。

細胞分裂を顕微鏡で観察していて、偶然に見つけたものだ。

その後、メンデルの法則を根本的に説明するものとなった。

性染色体のXY染色体も見つかり、

男女の遺伝の機序も分かるようになった。

その後、血友病の遺伝などの遺伝性疾患(性染色体劣性遺伝)

を説明する理論的な礎となった。

ここまでは、僕の世代での高校レベル?の話。

 

染色体には遺伝子(DNA)が存在していることが分かり、

さらにはPCR法により、遺伝子解析が簡単にできるようになった。

(‘PCR法により、DNAを指数関数的に増やして、少量の遺伝子の

 解析を可能とする)

 

今、Y染色体遺伝子が、面白い。

 

(1)人類遺伝学の研究への有用性

    よーするに、どのように人間は交流していったかという話。

    男という輩は、外の世界にうろちょろするものだ。

    一番分かりやすい事例は、南米人のY遺伝子は、

    ほとんどスペイン人などと同じであること。

    これは、ピサロなどが南米に出かけて。現地の男性を、

    ほとんど根絶やしにしたという歴史を示すもの。

    歴史の惨い面の証拠である。

     日本はY遺伝子の構成がかなり特異的だ。D2遺伝子は縄文

    時代初期から出現し。今でもその比率は高い。

    このことから、日本は縄文初期以来、他の民族の入り込んだ

    割合が少ないことを示している。

    この事実は、日本が島国であることが主因だろう。

    まあ、平和な民族であることも関係しているだろう。

    面白いことに、D2遺伝子はチベット人でも、

    大きな比率を占めている。

    高原という辺地にあることが、他の民族の侵攻を、

    阻止してきたからだろう。

    なお、日本でもY遺伝子の分布には地域差があることには、

    注意を要する。

 

(2)Y遺伝子は次第に滅ぶ方向にある。

    ひとりの人間でも老化するとY遺伝子が消えてゆく。

    Y遺伝子が、ほとんど消えると身体の「線維化」が進行し、

    心血管疾患が増えるらしい。

    そもそも、人類のY遺伝子は消えゆく方向にある。

    未来にどうなるか? 両性具有でどちらにでも環境次第で、

    オスにもメスにもなりのかも? 本物のトランスジェンダー

    の時代が来るのかもしれない。

 

’(3)男系男子制の根拠?

    天皇制の基本は男系男子である。

    最近、その根拠としてY染色体がずっと受け継がれるからと

    唱える人がいる。なかには、昔から日本人は性染色体のこと

    を直感的に知っていたと言う動物行動研究家(竹内久美子)

    もいる。

    そんな馬鹿なこと言っちゃいけません。

    僕自身は「男系男子」を尊重はする。

    しかしその制度の元となるものは、

    天皇は、歴史的に古い時代は「権威」だけでなく、

   「武力」も持っていたからだ思う。

    「強い男から生まれる男は強い。」

    と思うのは、自然な思考である。

    その後、天皇は「権威」だけの存在となり、

   「武力」を持たず、それが幸いして、

    長期に受け継がれてきたのだろう。

 

    ところで純粋に科学的に、

    遺伝子を引き継ぐのなら「女系女子」の方が、

   「確実性」を担保できるんじゃまいか?

    ミトコンドリア遺伝子は、

    常染色体や性染色体とは別のもので、

    母親から子供に受け継がれる。

    つまり、母親の子供は、父親が誰であっても、

    ミトコンドリア遺伝子は母親由来なのですね。

    こんなことを書くと「不敬」だと言われそうだにゃ。

    想像力のある人なら、

    男系男子制度の蓋然性の弱みがわかるでしょう。

    卑弥呼から女系女子で受け継がれている一族が、

    もし存在していたら...... なーんて想像したり。

    

 

 なにやら、ダラダラと書いてしまった。

(3)の後半は忘れてちょ❣

 想像だけのバカ話ですよ。

 極右権威主義者に殺されたくないですからね。