・SCR420と SCR20(SCr420とSCr20)の違いについてお客様によく聞かれることがあります。
違いは?
結論から言うとほとんど同じものです
成分の数値は製鋼ロットによって多少の違いはでますが、すべてJIS規格の範囲で作られます
(SCR→SCr同じものですが当社ではSCRと表記しますのでこれで記載)
●規格の変化
・旧規格 ⇒ 現在の規格
JIS G4104 ⇒ JIS G 4053。
SCR21 ⇒ SCR415
SCR22 ⇒ SCR420
SCR3 ⇒ SCR435
SCR4 ⇒ SCR440
旧規格と現在の規格は⇒の方に表記が変わっただけで規格は同じものです。
●以前に書いたブログでSCR420の事を書きましたがSCRの成分は炭素以外はみんな同じ規格(成分)です。
・実際に同じものかどうかミルシートで検証してみました。
●SCR420とSCR20の違いの検証
<SCR420H 32φのミルシート>
<SCR20 32φのミルシート>
●ミルシートをみると、SCR420もSCR20もほぼ同じ成分です
焼入れ性の数字の規格は少しちがいますが、実際の数値はほとんど同じ
1サイズだけでは不安なので、
別のサイズでも検証してみました
<SCR420H 65φのミルシート>
<SCR20 65φのミルシート>
●65φは製鋼メーカー違いです
若干、ニッケルの数値が違いますが、
成分も、焼き入れ性もほぼ同じでした。
●旧規格で、SCR21とSCR22ではC(炭素)の量がほとんど同じ、SCR20はC(炭素)の量が少し低いのかと思っていましたが、実際の規格をみると現在のSCR420Hとほぼ同じでつくられています。焼き入れ性の数値規格の違いが少しありますのでこれが、某自動車メーカーの規格と言われているところなのかもしれません。ただ、実際は、ミルシートを見る限りでは現在のSCR420Hとほぼ同等品といえると思います。現在の流通ではSCR20はほとんどありませんので、図面に書いてあった場合は、市中で流通している規格、SCR420Hが同等品となります。
ただ、ご使用する場合は、お客様の了承が必要になります。
<SCR420H丸棒の写真>
各種取り揃えています。
1個から切断販売いたしますのでお問い合わせください。
Thank you for reading