<SCM(クロムモリブデン鋼)>
「クロモリ」っていう人もいます
・SCM(クロムモリブデン鋼)
機械構造用炭素鋼(SC)にクロム(Cr)とマンガン(Mn)を添加したのがSCr、それにMo(モリブデン)を添加した材料がクロムモリブデン鋼(SCM)
焼入れ性がよい
ねばりがある
高温加工性がある
JIS G 4053【機械構造用合金鋼】
JIS G 4052【焼き入れを保証した(Hバンド付)機械構造用合金鋼】
※Hバンド:定められた熱処理で一定の硬度が得られることを保証した材料
Hバンドと調質材(マルエッチ)と混同しないこと
調質材(マルエッチ)は焼き入れ焼き戻しをした材料
調質(マルエッチ)Hに○がついてる
HバンドはHに◯がない
お客様の中には、調質材=Hと書いてくる人も…
迷ったら確認しましょう
・SCM420板の写真
一般的に簡単に入手できる鋼種はこの4種類
SCM415H
SCM420H
SCM435H
SCM440H
入手できるのはほぼ、Hバンド付
どれも炭素以外は添加されている元素は同じ
炭素の量の違いで数字がかわります。
この材料も、SCrと同様、SCM4◯◯のところの数字をみると
炭素量は予想できます。
SCM415⇒S15Cとほぼ同じ炭素量 0.13~0.18
SCM440⇒S40Cとほぼ同じ炭素量 0.38~0.43
炭素が少ない、SCM415、SCM420は浸炭焼き入れ
炭素が多い、SCM435、SCM440は全体焼入れ(ズブ焼き入れ)
調質した場合の硬度
S45C ⇒HRC23前後
SCM440 ⇒HRC33前後
S45Cより硬さが欲しい時や大きいサイズの部品の時にはSCMを選択する方が多いです。
硬さ優先、ねばりが優先、それとも両方必要?
S45CはSCMより安価ですのでまずはS45Cから試してみるのが良いと思います。
浸炭焼き入れ、高周波焼き入れ、全体焼入れと焼き入れも奥がふかいです。
コストと要求される強度によって材料が決まります
・写真はSCM440フライス品
板・丸棒とも在庫あり
金属加工もお見積りさせて頂きます。
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