「土星」って大事。


これ、占星術をちょっと知っている人ならおそらく共通の認識ですし、私自身もそう思います。


土星といえば、

責任・ルール・時間・経験・努力・枠組み・制限・苦手意識・年長者

といった意味合いがある天体で、一見窮屈だったり不自由さを感じさせることもありますが、押し付けられるのではなく、時間をかけて自分で取り扱えるようになることで味方になってくれるような天体でもあります。


私自身はアセンダントに土星がコンジャンクションしていたり、月土星がゆるめですがくっついていたり、さらには太陽サインが土星がルーラーの水瓶なので、土星は自分の性質に大きな影響を与えていると感じることが多いです。


若い頃はこの土星は本当に憂鬱な存在で、コンプレックスだったり自信のなさに繋がっていたけれど、だからこそ謙虚な姿勢で努力することもできたのかなと思います。

今思えば、いろんなものを持っていたし恵まれてもいたんですが、当時は「足りない物」ばかりに意識がいっていました。


土星は冷たくて乾いた天体なので、ここが強調されると、例えば人間関係を見た時に、「頼り頼られ苦手な部分を補い合い、お互い様だよね」をよしとするのではなく、「自分のことは自分で責任を持つ」といったかんじになると思います。

だからこそ、自分の力でどうにかしなきゃ、という意識に繋がってくる。

人に助けを借りることは、ダメな自分を認めているかのようになるというか。


だいたい14〜15歳くらいで土星のハーフリターンがあり、自分の行動に責任をもつことを親や周囲からは求められると思います。

もちろんもっと前からそれはあると思いますが、義務教育がここで終了することから考えても、土星をはじめて強く意識し始める年齢ってこのあたりのような気がします。

部活や受験勉強って土星を鍛える行動にもなりそうです。



でも土星に限らずですが、物事のプラス面は見方を変えればマイナスにもなるわけで、そんなことを考えさせる出来事が先日ありました。



自分が普段やっている仕事ではないんですが、ちょっとしたトラブルがありまして。


そのトラブルに対処できそうな人がその日は不在だったこともあり、自分でやり方を調べればどうにかなるかもと思い行動にうつしました。


でも、なぜかうまくいかず。



こういう時、誰かを頼ればいいと思うんです。

だけど私はそれが苦手というか、まずは自分でどうにかできないか考えてしまう癖があります。

「わからない」「できない」を認めるのが嫌だというか。


車の運転など、明らかに苦手と自分でわかっているものに関しては、完全に人様を当てにします。


だけど、どうにかしたらできるんじゃないかとその可能性がありそうなことに関しては、人に頼ることがなかなかできない。


人に頼らず自分でどうにか解決すること。

これはこれで大事。

最初から諦めたり投げ出さないようにする。

だからこそ自分でできることが増えていく。


でも同じくらい、人に頼ることもきっと大事だということもわかります。


結局今回のトラブルは、他の人を頼ることで解決したんですが、土星の意識が強すぎると「人に頼れない」ということがでてくるんじゃないかと思います。


「頼る」というのは、木星的ですね。


羽海野チカ先生の「3月のライオン」

林田先生の名言でもありましたが、人に頼ることができるというのは、相手も自分を頼ってくれるということなんだと思います。

逆に頼らない人には壁を感じて頼れない。

木星は湿った天体なので、土星と違い交わろうとします。


また木星は拡大や発展を表しますが、特に古典占星術では「幸せ」の象徴です。

国家や一族の繁栄は、政略結婚などを見ても人と人との繋がりがあってこそとも思いますし、木星が表す信じる心=宗教が本来であれば幸せになるためのものであることを考えても、1人で頑張ろうとするだけでなく助け合うことって大事なのかなと思います。



私はどうも土星的になりがち。

だけどMCにコンジャンクションしている「木星」をみると、人に頼ること、そして頼られることが自分の社会的な立場を確立することだというのもわかります。

この木星が月とぴったりスクエアで、その月には土星がくっついているので、やっぱりすんなりいかないわけですが。



木星の年齢域の今。

人に対してあんまり細かいことを言わないようにと意識して「適当でいいんじゃない?」というスタンスをとれるようにはなってきたけれど(あくまで建前で内心は別です)、自分が人に頼るというのはまだまだ苦手だなと思います。


時間がなかったり、明らかに私以外の人がやった方がうまくいきそうなことに関しては、誰かお願いすることはできても、「どうにか頑張れば1人でできそう」と思うものに関しては、1人でやりたいと思う気持ちがやっぱり強いです。


でも、冥王星水瓶のこれからの時代を考えた時、例えば仕事の資料をまとめるならチャットGPTを使うなど、それぞれの得意分野はそこに任せるのが当たり前になってくると思います。


でも土星は「まだまだ」「完璧じゃない」と足りない部分を見がちだからこそ、完璧を目指そうとしてしまう。

だからこそ、土星が強過ぎると自分で全てやりたい、把握したいとなってしまうのかなと思います。そうなるとどうしても追い詰められますし、余裕もなくなってくる。



なので土星に限らずですが、天体もハウスもサインも自分の中のその時のバランスを知ることで、どこが過剰になっているのか、はたまた不足しているのかを理解することができ、そこを調整する行動に繋げられるのかなと思います。