社会天体〜トランスサタニアンって、個人天体やアングルに絡んでいなければ「その人個人の資質」としては重要視していないんですが(もちろん進行図等でアングルにのったりアスペクトができる時は別)、世代特有のアスペクトについて、学ぶ機会がありました。



私の場合、木星牡羊と土星蟹がスクエアになる世代。

いただいた資料によると、「ロストジェネレーション世代」「就職氷河期世代」とあり、木星土星のスクエアは物質的困難や制限された状況を受け入れ、対処しなければならないアスペクトとあります。


講座では、先生が鑑定経験を踏まえたお話してくださったのですが、それを私は「ウンウン」とただただ頷きながら聞いていました。


木星も土星もトランスサタニアンと比べれば、そこまで動きが遅い天体ではないので、タイトなスクエアが形成される期間は限られます。

私の場合は、ゆるめのスクエア。


ですが、友人知人でこのアスペクトができそうな方を確認すると、タイトなスクエアもちがパッとみただけでも3人いました。

そのうちの2人は、小学生低学年からずっと縁が続いている幼馴染のような友人です。


上記2名の友人と私、3人で集まるとゆるーい空気が流れます。

学生時代は休みごとに家に集まり、ひたすら桃鉄をしている時期もありました。

目的もなく、ただただダラダラ過ごす。

それが心地よかったのですが、ふと生産性のない過ごし方について、これでいいのか?と思うこともありました。

だからといって行動にうつすわけでもなく。



「がんばるだけ無駄」

「現実なんてそんなもの」

自分たちの世代は、「怒りを表す」ことを避け、諦める事を選ぶ人が多いように感じます。


努力は必ず身を結ぶと学校では教えられてきて、子供も多い時代だったので、それなりに厳しい受験戦争があったりした世代。


「がんばる」ことは当たり前と植え付けられている世代ですし、今でも自分の中で深く根付いているように思います。


でも同時に、就職氷河期世代と呼ばれるように、「頑張ったからといって結果につながるとは限らない」を味わってきた世代でもあります。


そんな挫折を繰り返すうちに、「だったら最初から期待しない方がいい」と考えるようになりました。


木星土星のスクエアの人を見ると、どこか醒めた考え方が共通しているように思いますし、他人に社会に期待しないスタンスを感じます。



この木星土星について考えた時、思い出した話がありました。


何かの実験の話だったかはうろ覚えなんですが、柱にロープで繋がれた子犬は、最初はロープの存在に気づかずに自分の行きたいところへ構わず行こうとします。でもその度に、ロープが足りなくて、ぐえっとなる事を繰り返す。


そんな経験を重ねるうちに、「自分が自由に動ける範囲」というのを分かるようになるようで、ぐえっと苦しくならないように行動範囲が狭まっていくそうです。


ですが成犬になった時、例えばロープを今までよりも長くして実際はもっと遠くまで行けるようになったとしても、子犬の時の行動範囲を超えようとしないそう。


「自分の限界」を自分で決めてしまっているという話だよなぁと思いますし、やっぱり私自身もそういう部分があると思います。



結婚相手としての「理想」が変化してきた世代でもあると思うんですが、少し上の世代までは、「三高」なんて言葉がありました。

高学歴・高収入・高身長。

でも現実にはそんな人はゴロゴロいるわけではなく。


「結婚しない」という選択は、今では当たり前に受け入れられますし(親の世代はまだまだそうじゃない場合もあり)、周囲をみてもその選択をする人が多いです。


男性に養ってもらうとか、結婚したら一生安泰という価値観がガラッと崩れてきた世代でもあるように思いますし、だからこそ「自分の力で生きていく」ことを意識せざるをえない世代であると思います。

自分の力で生きていくということは慎重さも必要になってきます。頼る人がいない分、生活を維持しなければならない。

新しいことにチャレンジすることは、失敗や挫折もついて回るので、逆に守りに入る人も多い世代のように感じます。


ですがこの世代って、すでに「中年の危機」であり「ミッドライフクライシス」を経験しているんですよね。


最初はn冥王星とt冥王星のスクエア。

次にn海王星とt海王星のスクエア。

そして最後にn天王星とt天王星のオポジション。


守りや諦めの姿勢で生きてきた、木星土星世代。

これは物質的困難や制限された状況を受け入れて生きてきたということでもあると思います。

ですが、そこに対して「対処する」きっかけになったのが、トランスサタニアンによるネイタルとトランジットのアスペクトなのではないかと思いました。


守りに入る生き方が悪いといっているわけではないけれど、トランスサタニアンの場合は抵抗するだけ無駄なので、「守り」より「攻め」の姿勢でいた方が、本人のしんどさが違ってくるんじゃないと。


木星土星のスクエアの人にとって「今あるものを手放す」ことって、すごく抵抗感があると思うんです。

簡単に手に入れたものなら執着もないかもしれないけれど、それを手にするまでにたくさんの努力や苦労があったはずだから。


「三匹の子豚」

オオカミがきたとき。

家の中でもちろんやり過ごすのもあり。

でもレンガの家という頑丈な家に逃げ込んでも、煙突からオオカミは侵入しようとするんですよね。

そこで、かまどで大鍋にお湯を沸かして煙突から落ちてきたオオカミをやっつける。


やっぱり「守り」だけではどうしようもないことってあるのかなと思いますし、絶対に敵わないと思っていたオオカミを退治することができた経験というのはブタさんにとって、大きな自信になったんじゃないかと思うのです。



木星土星のスクエア世代の人は、40代以降で新たに何かを学び始めるような方も多いと講座では説明がありました。


私にもとっても「占星術」がそうですし、思い当たる方も多いのではないかと思います。


もともと木星土星で「努力できる」資質を兼ね備えている分、それが諦めや批判ではなく向上心につながった時、大きく飛躍できるのではないかと考えました。