ここ数日、既にこの世にはいない方について思い出すことが増えています。

過去、実際に縁のあった方達です。


トランジットの月が12ハウスあたりにいるのかなと予想してみましたが、当たらず。

実際は8ハウスを運行中でした。

(この記事を書き始めた時点での月の位置です)


今回取り上げるのは、世代的に近いお二人。

受ける印象や人生における具体的な出来事は全然違うのに、最終的に社会に残した功績がとても似ているお二人です。

ご自分の研究を続け、本を出版したりと

それぞれの分野で高名な方達です。


それを「社会的成功」というのかは分かりませんが、人生の大半を捧げた事を形に残したという点では似ているお二人。

でも私から見たお二人はむしろ正反対です。

ただ、とても似ているチャートをお持ちだったので気になりました。


お二人とも有名な方なので、ネットで調べると生い立ちなどのインタビュー記事を確認することができましたので、今回はそれをもとに話を進めます。


ネイタル天体をみると共通点が多いです。


太陽 : 山羊

金星 : 水瓶

火星 : 蠍

土星 : 蠍

天王星 : 魚

海王星 : 獅子

冥王星 : 蟹


ちょうど誕生日が2年程違うため、

奇しくも火星が同じ蠍サインになっています。


普遍的でありながらも、みんなが気づかなかったことに価値を見出す水瓶サインの金星、

火星と土星が、「これ」と決めたら深くしつこく追求していくような蠍サインにあること、

太陽が結果を出すことが大事と考える山羊サインであること、


このあたりの組み合わせが、

「専門性のある分野で権威となる」

というふうにでているようにも思えます。


では違う部分をみてみるとします。



仮にお二人をAさんとBさんとします。


Aさんは水星射手サインです。

水瓶金星とセクスタイルをとっています。


Aさんは某有名大学の名誉教授です。

私が知っているのはAさんの一部分ですが、

自由でおおらかな雰囲気の方で、まさに射手の支配星である木星を感じさせる方でした。

ここでは触れませんが、研究分野は海外に関すること。

まさに射手です。

研究で英語で書かれた原書も読んでいた方なので、語学に堪能という意味でも射手の水星っぽさがあります。


木星は山羊サインで、火星蠍とセクスタイルです。火星蠍と土星蠍はゆるくコンジャンクションであり、さらにはこの土星にタイトに天王星魚がトラインです。

ご自分の研究結果を精力的に何冊もの本として出版されていますが、地のエレメントの木星なので、本という形にすることで広げていったのかなと思いました。


度数は分かりませんが月牡牛になり、太陽山羊なのでライツが地のエレメント同士にになります。

自分の人生に矛盾がなかったのではと想像できます。


年齢こそ大きく離れていますが、Aさんと話していると世代の差を感じるどころか、進歩的な考え

に学びを得ることが多かったです。

シナストリーチャートをみると、私の水星にAさんの木星がピッタリ重なることが理由かもしれません。


一方Bさんは水星山羊サインの終わりの方の度数で蠍0度にある土星とスクエアになっています。

また、この土星蠍と度数次第にはなりますが天秤、または蠍の月がコンジャンクションになる可能性が高いです。


Bさんは実母との縁が薄く、ご自身を出産されてすぐにお亡くなりになっているそうです。

その後、Bさんは継母と上手くいかず、辛い子供時代を過ごしたことを語られています。

(ここに関してはプライベートな問題なので詳細は書きませんが、一生かかえるトラウマに繋がっているようでした)

このお母様との関係が月土星コンジャンクションに表れているともよめます。

また、義理の妹の世話を任されていたBさんはお兄様3人に比べ勉強の時間が取れず、兄弟の中でお一人だけ成績が振るわず、家庭での居場所がなかったと話されています。

学業に専念できないというこのあたりが水星土星のスクエアとして出ているように思えます。


また太陽と冥王星がタイトにオポジションとなっています。

実母との別れや継母との関係性、またその後も、自分の意思ではどうにもならない影響を大きく受けているような人生の流れでした。

私が実際にお会いした時のBさんは、ご自分の研究に関しては饒舌になるけれど、その他のことについては心を閉ざしているような人間不信感があり、なぜだろうと思っていましたが、後に、Bさんの人生を知って腑に落ちました。


この太陽冥王星オポジションには天王星魚のセクスタイルとトラインがあり調停しています。

天王星は改革や変革などの意味のほか、孤高や個性的、人とは違った観点などの意味をもつ天体ですが。

この天体が効いてると、横並びをよしとされていた以前の日本では「変人」なんて言われるようなこともあったようですが、Bさんもそんなタイプだと思います。

ご自身の研究も、仕事の傍らプライベートの時間を利用してお一人で続けてきたそうです。

むしろ、そういう天王星的な存在であることで、この太陽冥王星のオポジションの人生の大波を受けながらも、山羊太陽の目指す「結果」に繋がったように思います。


ただBさんの月が、天秤か蠍のいずれだったとしても、人とコミュニケーションをとることや、誰かと心から深く繋がることは本当は求めていたことなのかもしれません。

私はBさんが本当に稀に見せる笑顔が大好きで、今も思い出すとちょっと鼻の奥がツンとなります。

エゴかもしれませんが、こんな風にたまに思い出すことが、もうこの世にはいないBさんの「月」を癒すことになっていれば嬉しく思うのです。


シナストリーチャートでみると、私の水星にBさんの水星がピッタリコンジャンクション、さらに私のドラゴンヘッドにBさんの火星がピッタリコンジャンクションしています。

また、私の持ってる月土星のコンジャンクションをBさんも持っていたりと、似た部分が多いのかもしれません。

ドラゴンヘッドへの火星のコンジャンクションから、このBさんとのご縁が、私にとって何かしらの刺激になっているのかなと感じました。


こんな感じで、天体のサインの共通点を多くお持ちの二人ですが、木星、水星、月のサインが異なり、アスペクトもそれぞれなので、当たり前ですが人生は同じようにはなりません。

それでも「太陽」という人生の目的においては

同じような結果につながっているのがやっぱりすごいと思いました。


今回は出生時間がわからないので無視していますが、ハウスが分かればさらにお二人の違いを細かくみる事ができると思います。