こんにちはニコニコ

急激に暑くなってしんどい1週間&週末でしたね〜アセアセ



さて、先週月曜日のアップ音符でもお伝えした
漁業取材。

とても良い取り組みなので、漁業の現状も含めて、
2回に分けてご紹介しますねウインク


東京で「くろきん」「かざくら」などの居酒屋チェーンを展開する株式会社ゲイトが、

魚を問屋さんから買わず、三重県の漁協の組合員になって漁をして、

自社物流で東京に運んできて、お客さんにお魚を提供しているんですびっくり

県外企業が漁業の組合員になるというのは、全国初のことなんですねびっくり


なぜわざわざ外食チェーンが自ら漁をするのか?


きっかけは東日本大震災後からの魚の仕入れ価格の高騰だったそうです。

実際調べてみると、ホントに私たちがなじみのマグロ、サケ、サバ、タイ…軒並み全部上がっておりましたびっくり

で、生産地がどうなっているのかと視察してみたら、

なんと、生産地に落ちている金額は仕入れ価格の3割弱でずっと変わっていない…

7割が途中の何段階にもわたる中間業者、問屋さん、など流通で、

そこの物流コスト、種類、形を整える…などのコストに消えているということがわかったのですガーン


日本の漁業の9割は沿岸の小規模経営体ですが、

漁業に携わる人は高齢化しており、年七千人のペースで従事者が減っていますタラー

若い担い手は、全然増えません。


なぜなら…


小規模漁業者の4割の年間販売額は、100万円にも満たないからですタラー

これでは漁業に夢を見出せないですよねショボーン


私も定置網漁を体験してみて初めて知ったのですが、

定置網には実に多種多様なお魚が入っています。

しかし、市場で買ってもらえて流通するお魚はほんの一部!

8割のお魚は、種類によって痛むのが早かったり、体の一部に毒があって扱いにくかったり、サイズが小さすぎたり、揃わなかったり…

などの理由から、びっくりするほど安い値段で、あるいはタダ同然でしか引き取ってもらえないのです。

で、結局買い手もつかず、もったいないことに捨てられてしまったりするのですえーん


捨てられるお魚って、美味しくないの??

と、思いますよね??


とんでもない!!

現地ですぐにお刺身にしたり、煮たり、揚げたりして食べたら、

めっっちゃ美味しいです上矢印


これに値段がつかないなんて、信じられないくらいですびっくり

でも、私たち都会の消費者は、

それらが流通に全く乗らないので、食べるどころか存在すら知りません。

そして、漁師さんたちは儲からないままです…ショボーン


これでは、漁をする人がいなくなってしまうアセアセ

お魚を獲る人がいなくなったら…

いくら問屋さんにお金を払ってもお魚が食べられなくなってしまうタラータラー

環境の変化が問題になる中で、こんなに沢山の海の資源が捨てられるなんて、もったいなすぎるアセアセアセアセ



そこで、ゲイトさんは考えました。


ならば、自らまず担い手になろう。

問屋さんに費やしてきたお金を生産地で使おう。

高齢になって漁業をやめてしまった人の漁場を受け継ぎ、中古で船や網を買い、

教えてもらいながら漁をしてみる。

できるなら、捨てられるお魚の価値を最大化するべくやってみよう!


そう決断し、三重県尾鷲市の須賀利という漁村で漁をスタートしたのです。

社長の五月女(そうとめ) 圭一さんです。


須賀利というところは本当に綺麗なところで、

入江になっているので、とても静かでのどかで癒される町でした照れ

こちらは須賀利の普済寺の和尚さんラブラブ
とっても優しい〜照れ



ここに女性社員の安福可奈子さん、他男性を含めて3人が移住し、漁をしています。

ほぼ毎朝海に出て、定置網に入っているお魚を引き上げ、とりあえず全てのお魚を市場に出すのです。

このような立派なタイなどは流通に乗るので
地元の仲買さんが買ってくれます。

しかし…

私も驚いたんですけど、

お魚は、ホントに形、サイズが揃ってないと全然値がつかないことガーン


例えば、このサバ。

立派なサバで私は大喜びだったんですけど、

これだと市場に持っていっても1本20円くらいガーン


なので、このようなお魚は買い戻し、

加工場で女性たちがすぐに三枚におろして冷凍し、

ワゴン車で東京に運びます。


東京の居酒屋では、これを

サバの炙り 700円 で提供!


こちらはシイラ。

早く傷んでしまうので、こんなに立派でも40円くらいえーん

これも、居酒屋では
「シイラの南蛮漬け」590円!


これは、定置網にはいっぱい入っている小魚。

市場では、何匹いても一山10円くらいで結局捨てられるのですが、

居酒屋では素揚げして軽く塩をふり、「パクパク揚げ」として500円で出してます爆笑

これがね〜、やめられないくらいナイスなおつまみになるんですチュー


どーですか!?

市場では見捨てられるお魚が、
居酒屋で付加価値をつけて提供すれば、イリュージョンが起きるのですキラキラキラキラキラキラ

しかも東京のお客さんは、食べたことのない新鮮で美味しいお魚が食べられるので、大喜びルンルン

生産地も居酒屋もお客さんも、win-win-winになるのですハート


次回はあらためて、ゲイトの取り組みが与える影響について整理してお伝えしますねウインク

〈つづく〉








おまけ

① 土曜日の羽田土曜会は、郡上踊りの踊り下駄で町おこしに挑戦している事例をご紹介しました。

スタジオには日置郡上市長にお越しいただきましたおねがい
市長が履いているのが、まさに「踊り下駄」。
一本の木の塊から削って作られているので、丈夫でいい音が鳴るんですルンルン

見られなかった方はFBのバックナンバーでご覧くださいウインク

衣装はデニム地のワンピースでしたウインク