こんにちは音譜

日本は超寒そうですが、皆さん大丈夫ですか?汗
どうか温かくしてお過ごし下さいね。



さて、今回JICAを通じて私が主に取材させて頂いているのは、インドネシアで日本が取り組んでいる「災害対策」なんです。


インドネシアといえば、日本と同じようにプレートの境界にある島国で、地震も火山も津波もあるという、自然災害でこれほどの共通項を持つ国も珍しいですよね目

そしてインドネシアの方が、より過酷な自然災害でシビアな被害を被っているケースが多いのも事実ですしょぼん


経済での結びつきも非常に強い両国ですが、

災害対策でも、このインドネシアへの国際協力の実績を積み重ねて、日本にその経験と知恵が生かされていたりもするのです。


火山、洪水、土砂崩れ…。

日本も今までの常識を変えなければならないような自然災害に直面する時代の到来を実感させられる今日この頃。

あらためてインドネシアでの取り組みから学べることを探訪しています。



まず、洪水対策から。


ジャカルタはちょうど雨季に入ったところで、昨日も夕方になるとスコールで大量の雨が降りました。

でも…日本も、夏はもはやこの通りの状況なので、全く驚きませんでしたがガーン


しかし、首都ジャカルタもここのところ毎年のように洪水に見舞われ、日本大使館や大統領府などがある一等地でさえ床上浸水するほどの状況なんだそうですしょぼん

特に深刻なのは、川を経て海に排出されるところに近いエリア。

この辺りは貧困層が多く住むところで、こうして見ると、なんだか懐かしい感じののどかさも感じます。


ですが…周りはゴミだらけ。
野生のヤギがあさっています…。


かなり劣悪な環境ですね…汗



かなり以前からこのエリアに溜め池を作って、市内の水を集めて海へ流すシステムを作っていたのですが、



排水ポンプの老朽化などもあって毎年ひどい洪水になってしまうんですあせる

先ほどの路地もまるで川のよう…叫び


以前は5年に1回くらいだったそうですが、温暖化の影響か雨量が増えていることもあり、毎年こんな状況なんだそうですあせる

水位がもう、命の危険レベルですし、環境汚染によって病気の発生も心配です汗


そこで、緊急に日本に協力要請があって、円借款で2011年に改築したのがこちらのプルイット排水機場。



かなり太いパイプ目
排出すべき水の量がスゴいことがわかります。


雨季の間はフル稼働でポンプで水を吸い上げて、このように海に排出するんですね。



なぜポンプを使って汲み上げなければいけないのかというと、実はこの辺りは毎年7.5センチずつ地盤沈下が進んでいて、ご覧の通り、海面よりかなり陸地の方が低くなってしまっているんですガーン



なので、すぐに海水も堤防を越えてきてしまうんですねあせる

そして、こういう所には貧困層が集まって暮らし、さらに被害が甚大になるという悲しい現実があるのです…。


この、年7.5センチもの地盤沈下は、工業用水や生活用水を大量に汲み上げてしまっていることが大きな要因なので、そこを何とかしないと解決できないと思うのですが、

まだまだインフラを整えるシステムもお金も不足しているのが急成長の裏側の実態でもあるんですね。



ただ、「さすが!」と思ったのは、
ここでの急速な地盤沈下にも対応できるように、パイプには遊びを持たせたり、高さを変えられるようにしていたり、日本ならではのきめ細かさが施されているところですグッド!





日本も近年ははゲリラ雷雨や台風などによっていたるところであっという間に水がたまってしまいますよね。

地下鉄などの地下施設を含めて、排水システムを見直す時期に来ているような気がします。

こうした環境の変化に対応できる排水ポンプシステムは、日本でも応用されるのではないかと思いました。





日本でも他人事とはいえない火山対策についても取材していますパー

この分野はまさにインドネシアでの知見をもとにしているようですので、また報告しますねニコニコ