こんにちは音譜


今日と来週の「伊藤聡子と新潟の経営者」

新潟名物へぎそばの老舗 株式会社 小嶋屋総本店 代表取締役社長 

小林重則さんです。


皆さんは新潟のへぎそば、食べた事ありますか?


つるつるとのど越しが良く、

日本酒にもとても合うおそばでファンの方も多いと思いますニコニコ


今や新潟の名物になってしまいましたが、

このへぎそばを開発したのが、

小嶋屋初代の重太郎さんなんです。


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このように、四角い木の箱(へぎ)の中にくるくるとそばが巻かれて出てきて、

とてもきれいなので運ばれてきた瞬間常に歓声があがります音譜


実は見た目のきれいさもさることながら

他のそばとの大きな違いは

フノリ(布海苔)という海藻をつなぎに使っていること。


なぜこのようなそばを作ったのかというと、


小嶋屋本店のある十日町や魚沼地方は

もともとそばが栽培されている地域ではありましたが、

なんといっても織物の産地で、

まさに字のごとく布の糊としてフノリを使っていたんですね。


そこで、このフノリを使ってそばを作ることを思いつき、

さらに織物の目のようにきれいに並べることで

その美しさを表現したのだそうです。


まさにこのへぎの中には織物文化が凝縮されているんですね目



今年で創業90年。小林さんは3代目になります。

現在新潟県内に8店舗を展開していますが、

もはや新潟の大事な食文化にもなっていますから、

その伝統を守りながら、成長していくことのバランスは

なかなか難しいのではないかとも感じます。


小林さんは、

「決して急激な拡大はしません。それは小嶋屋には合いません。

でも、伝統はそのまま守るだけではなく時代とともに進化も遂げられるように

工夫もしているんです。」

とおっしゃいます。


徹底的に品質にこだわるために、12月には新工場が完成します。

そばづくりにおいて特に大事なのは、温度と湿度なのだそうで、

そこに徹底的にこだわって、いつでも安心・安全・高品質のそばを提供できるようにし、

さらに顧客満足度を高めるために社員教育にも力を入れ、

お蕎麦屋さんでは初となるISO9001も取得したそうですグッド!


伝統を受け継ぎ、未来へとつないでいくために

一番大切なのは顧客からのゆるぎない信頼。


決して派手ではないけれど、そこに地道に向き合っていく小林さんの取り組みに

学ぶところがたくさんありそうです。



小嶋屋は、JAや行政とともに、

そば文化による地域おこしにも積極的に取り組んでいます。


これまで、米の減反政策の中で、

農家にとっては、そばの作付は奨励金をもらうための手段でしかなく、

刈り取りもされていませんでした。


(これまでの農政ってホントに・・・これはまた後日)


そこで、せっかくなら品質の良いものを本格的に栽培してもらい、

99%を小嶋屋が買い取ることにしたのです。


こういう形で消費側から農業にアプローチすることで

農地に新たな命が吹き込まれることになると、

ずいぶん農業自体が変わっていくのではないでしょうか?



2000年からスタートした「大地の芸術祭」のおかげで、

日本全国から、そして世界からたくさんの人が十日町に訪れ、

小嶋屋さんのそばも食べに来たそうです音譜

外国人の方も、けっこう気に入って食べていたそうですよニコニコ


是非お聞きください音譜