自民党の協力を仰いで、消費税引き上げ法案を通すための第一歩として
昨日内閣改造が行われましたね。
しかし、皮肉にも、昨日は世界同時株安の様相で、
日本も、東証株価指数はバブル後の最安値を下回ってしまいました
ヨーロッパもアメリカも経済が悪化するなかでの円買いが進んでいることで、
輸出関連企業を中心に先行き不安が出てしまったのだと思います。
そこて、心配になるのは・・・
果たしてこの状況下で消費税を上げて本当に大丈夫なのか?
ということ。
悩ましいですね・・・
税収はそんなに増えないかもしれない・・・そうかもしれません。
しかし、それでももう日本には、消費税を上げないという選択は、できない
と、私は思っています。
先日、ダイヤモンドで一橋大学経済研究所の小黒一正準教授も、
法案を先送りすることのリスクを指摘していらっしゃって
非常に納得してしまいました。
たとえ消費税を10%に上げたとしても、そんなものでは焼け石に水、
2020年には再び17兆円もの赤字になるのです。
これはよく言われていることですね。
アトランタ連銀のブラウン氏と南カリフォルニア大のジョーンズ教授の研究によれば、
もし2017年に一気に公的債務(対GDP)を安定化させるとするならば、
消費税を33%にする必要があり、
1年改革を遅らせるごとに必要な消費税は1%ずつ増えていく、とのことです。
で、このまま決断できずに先送りし続ければ、2059年には消費税率は90%になるという驚愕の試算も
もちろん、これは消費税だけで埋めるなら、ということですが、
経済成長を期待したとしても、最低20%位は必要だということでしょう・・。
でも、この成長だけはなんともわからないんです
つまり、一刻も早く手当てが必要なことは間違いないのです。
そして、国債は、もはやこれ以上ない位の低金利。
ここから下げることができず、長期的には上がっていくしかないのです。
日本総研によれば、
たとえ甘~く見積もって、今の1%でこれから推移していっても
10年で国債の金利の利払いは、H21年度に9兆円だったものが、17兆円に倍増。
(1.5%の低経済成長と仮定)
金利が3%で+3%の高経済成長と仮定したりすると、
その金利は24.3兆円にまで膨らむというのです
金利の利払いですよ~めちゃくちゃです。
それでも、日本国債は国内消化がほとんどだから大丈夫という人もいます。
でも・・・市場というのは、いつ、どんなきっかけで突然変化するかわかりません。
バブル崩壊も、ある日突然訪れたではないですか。
もしかして・・・まずいんじゃない?債権回収できないかも?と、思ったとたんに、
ヨーロッパのように金利は4~5%急上昇。
すると、9兆円の利払いは一気に36兆円~45兆円にもなってしまうということに・・・。
その契機が、消費税法案不成立という出来事になる可能性だって、
私は否定できないと思っているのです。
いい、悪いの問題ではなく、
もはや、世界的なトレンドから、今までは誰も疑問すら持たなかった国債に「待てよ?」と考える機会が生まれているし、一気に危ない!と判断されてしまうリスクはある、と思うのです
ですから、小沢さんのおっしゃる理想はまさにそのとおりですし、
それは徹底してこれからもやっていくべきです。
無駄を省いて、成長戦略もやってください。
でも、確実な歳入があることを約束しないと、
本当にさらなる困難が待ち受けることになりそうで・・・・怖いです。