こんにちは
昨日の雨が上がって、今日はいいお天気になりましたね。
そして・・・いよいよ花粉の季節がやってきたのでしょうか今日は朝から朝から鼻がむずむず、目がかゆい~花粉症の方、どうですか?
さて、今日と来週土曜日の「伊藤聡子と新潟の経営者」 は、
株式会社新潟日報 代表取締役社長 高橋 道英さんです。
新潟日報といえば、発行部数50万部、新潟県の3軒に2軒が読んでいる不動の存在。
首都圏とは違って、やはり地元の生活に密着した情報を提供してくれる地元紙の存在というのは地方にとっては大きく、一つのアイデンティティでもあると思います。
時代とともにメディアの在り方も多様化して来た中で、新潟日報のこれからの未来をどう描いていらっしゃるのか、その戦略についてお聞きしています。
高橋さんは1966年に入社して以来、敏腕記者としてその名を轟かせてきました。
県政記者クラブ時代、田中角栄首相の誕生から、ロッキード事件、越山会・・・さまざまな問題に鋭く切り込み、当時中央から各新聞社のエースが新潟に集結していましたが、その中でも一目置かれた存在だったと私もお聞きしています。
と書くと、ちょっと怖そうなイメージに聞こえてしまうかもしれませんが、実際にお会いしてみるととても穏やかで、お話が上手なのでついつい引き込まれて聞き入ってしまいます。
新潟県内の支局の駐在で一番印象に残っているのは、昭和40年代後半に駐在していた佐渡だと言います。
島の観光ブームで全国から佐渡に観光客が集まる中で島の経済も急成長していった時代だそうです。
しかし、その中で次第に「経済を取るか、環境を取るか」という選択を突き付けられるようになり、島が真二つに割れてしまいました。
高橋さんもどちらが佐渡にとっての幸せなのか、自分にも問いかけ悩み抜いたそうです。
経済か、環境か。
高橋さんが若き日に悩んだこのテーマは、それからずっと日本に問いかけられるべきものでありながら、真剣に議論されることなく成長を優先した時代が続き、今、そのことの重大さに国全体が向き合っている状況です。
その意味で、高橋さん自身も、今、記者人生を振り返った時に、原点に戻って感じるところがおありになるのだろうと思いました。
来年「メディアシップ」という新潟日報の新社屋が、信濃川を臨む万代地区に完成します。
このメディアシップには新潟日報だけではなく、テレビスタジオや市民の交流の場、さまざまな商業施設も入る予定で、まさに新潟の情報のコアにもなりそうなのですが・・・
このビルのテーマが、まさに「エコ」なんです
まず、市の中心部への移転で社員の通勤手段は公共交通機関になります。
そして、ビルの建築に、新潟の気候特性を活かした自然通風システムや、24時間対応型のパーソナル環境制御システムを導入し、それぞれの席に応じた換気、照明制御を行うことができるそうです。
その他、雨水の利用や屋上緑化など、とにかく徹底的に環境に配慮したビルにすることで、新潟の人たちに新しい暮らしの提案をしていくといいます。
紙面だけでなく、これも、ひとつの地元密着メディアの大きな役割なのかもしれませんね。
ネットの普及によって、新聞という媒体がどうなるのかとさまざまな見方もあるようですが、高橋さんは決して悲観をしていないようでした。
確かに震災を通して、地元紙が果たした役割は大きく、その存在の大切さを身にしみて感じた部分があります。
地方が個性をもって自立を目指す今、地元密着紙としてますます使命感をもって取り組んでいく意気込みがお話の端々に感じられ、私も楽しみになりました。
皆さんも是非、お聞きください