おはようございます。
冷たい雨の朝ですね
昨日から心にずっしり重くのしかかっているニュース、
それは26年前に起きた福井女子中学生殺害事件で一貫して無罪を主張してきた前川彰司さん(46)の再審がようやく開始されるというニュースです。
これまでも何度か冤罪事件があり、
その度に「こんなことがあっていいのか・・」と悲しい気持ちになりましたが、
前川さんは私と同じ年代ということもあり、
普通に幸せだった自分の人生とも照らし合わせながら、
21歳から殺人犯としてのレッテルを張られ、服役してきた前川さんのこれまでの人生を思ったら、
本当に苦しく悲しい気持ちになったのでした
あらためてニュースを見ていると、こんなずさんなことで人の貴重な人生の時間を奪ったのかと、
やりきれない怒りがわいてきます。
別の事件で逮捕されていた前川さんの知人2人に、
「刑を軽くしてやるから」「もう一つの罪はないことにしてやるから」
と持ちかけ、解決できない事件のシナリオをつくって立件しようとした警察。
そして、自らの保身のために「血まみれの前川さんを見た」という証言をした知人。
一人は「前川さんに悪いことをした・・」とンタビューに答えていましたが、
どうしてもっと早くそういう気持ちになってもらえなかったのか?
一審では、この証言の信ぴょう性から無罪になったものが
どうして二審は新たな証拠もなしにいきなり信頼されるものと判断して有罪に、
最高裁は棄却という判断になったのでしょうか?
あらためて思いますが・・・警察、検察、裁判官というのは、大変な権力です。
犯した罪に対して立件して刑を与えるのは当然ですが、
もし、無実の人に罪をきせて服役させたら、それは大変な犯罪になります。
大きな権力を持つ存在の人には、そのことを肝に銘じて仕事にあたるべきです。
もちろん大半の方はそんなことは百も承知で当たられていると思いますし、妥当な判決が下されているのだと思います。
でも、警察官も検察官も裁判官も、人間です。
早く解決できなければ遺族に申し訳ないとあせる気持ちも生まれるでしょうし、
犯人だと思いこんだ人を、なかなか「無罪かも・・」と見方を覆すことは難しいでしょう。
あるいは、こんなに時間をかけたのに、もう一度1から調べなおすのは面倒だ・・と投げてしまうこともあるかもしれません。
検察側の証拠開示が進んで、だんだんそういうことは許されない環境になってきているとは思いますが、
警察も人間だという前提で、取り調べの様子も含めてビデオに撮っておくなどの対策をしていくべきだと思います。
人の人生を決める権力には、裏表のない判断の過程が必要なのですから。
もちろん、この事件はまだ再審が開始されるという段階で、
前川さん本人もおっしゃるとおり、無罪になるかどうかはわかりません。
でも、病院で会見した前川さんの姿は、これまでの苦悩を察して余りある様子で、
どうかまっさらな目でもう一度この事件を見直してほしいと心から思ったのでした。
そして、もし、前川さんが無罪だったら、
この事件の真犯人は25年間変わらず社会に居続けているということも
忘れたくないです。