こんにちは
またまエネルギーのお話です。
日本にとっては大きな課題だと思うので、
これからもちょくちょく取材してお伝えしていきたいと思います
エネルギーの多様性は必要ですが、
やはり基幹となる、大量の安定したエネルギーは
どうしても必要です
となると、今の段階では原子力以外には
火力発電の割合を高めるしかありません。
しかし、ここで問題となるのは
CO2の排出です
そもそも火力ではなく原子力に依存度を高めたのは、
少ない資源で大量のエネルギーを生み出しながら
CO2を排出しないという点が
大きなメリットだったからです。
火力の依存度が再び高まれば、
CO2の25%削減など、不可能でしょう・・・。
気候変動については様々な見方がありますが、
私個人は最近の極端な雨や気温変化などを見ると、
この問題は、放射能とともにとても深刻だと
不安になります・・・・。
しかし、「CO2を出さない火力発電」という
夢のようなホントの話があるので
ご紹介します。
何を燃やすかというと
「マグネシウム」です!
しかもこの過程で、
今後やはり不足が懸念される「水」も確保できる
というのです。
この夢のような話を実現しようとしているのが
東京工業大学の矢部孝教授。
週刊鉄学でお話を聞くことができました
矢部教授は2009年に、
アメリカ・TIME誌に「環境のヒーロー」として
取り上げられています。
では、注目のマグネシウムエネルギーとは?
その仕組みはこうです。
① まず、太陽熱を使った淡水化装置で、
無尽蔵にある海水から塩化マグネシウムを取り出す。
② 熱を加えて塩化マグネシウムを酸化マグネシウムに。
③ 酸化マグネシウムに、
太陽光をレーザー化して当てることで分解し、マグネシウムを精錬。
④ マグネシウムは発電所や車などの燃料として使用
⑤ マグネシウムを燃やしてもCO2は一切出ません!
燃焼後は酸素とくっついて再び酸化マグネシウムになる
⑥ ここで、③の工程に戻り、太陽光レーザーを当てて分解し
またマグネシウムを再生。
ここで注目!
使用前と使用後で、量は一切変わりません!!
そしてまた同じように燃料として使用し、
使い終わったらまた分解して、マグネシウムに・・・
という具合に、一度取りだしてしまえば
くるくる回る循環型エネルギーだというのです
さらに、矢部教授は、
既存の火力発電所にそのままマグネシウムを使えるといいます。
石油、石炭とほぼ変わらない燃焼効率でCO2が出ないなら、
こんないいことはないような気がしますが・・・。
この技術、
あまりに夢のような話のせいか、
日本では残念ながらこれまであまり注目されてきませんでしたが、
TIME誌で取り上げられて以降、世界各地から注目されるようになり、
トルコでは、実際に海水淡化とマグネシウム精錬事業が始まるそうです。
日本でもようやく横浜市が研究施設を提供してくれたといいます。
現段階ではもちろんまだまだコストがかかります。
特に太陽光をレーザー化する棒?のようなものが
まだまだ高いのだそうです。
(すみません・・・見せてもらったままの表現で・・・)
でも、数さえつくれれば、その問題は解消できると
矢部教授は自信たっぷりでした。
私は素人ですので、
正直、本当に実現可能なのかはわかりません
でも、水と温暖化とエネルギーいう三大課題を解決するかもしれないのなら、
是非実現してほしいと、期待してしまいます。
私は横浜市民ですので、
これからも注視していきたいと思います