【令和3年 第4回 富田林市議会定例会(12月)本会議】いとう寛光による大阪維新の会・代表質問③ | 富田林市議会議員 伊東寛光オフィシャルブログ「議員って普段、何してる?」Powered by Ameba

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「議員って普段、何してるん?」
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議員になる前、私も同じような疑問を持っていました。
そして、その答えは議員になって初めて知りました!

あなたの疑問に全力でお答えします。

※富田林市議会議員「いとう寛光」の公式ブログ。

■職員研修を効果的に行い、人材育成に繋げるために。

[いとう寛光の発言]

 2017年4月に改定された本市の人材育成基本方針改訂版では、「第3章 人材育成の具体的な取り組み」として1番目に職員研修の推進が挙げられております。この間、検定料の助成など職員の自己啓発を促進する取組がなされてきたことは、率直に評価したいと思います。
 検定などは合否がはっきりするのでまだ可視化されやすいと思いますが、一般的にどのような研修がどのように役に立っているのか、いないのかということは目に見えにくいものであります。一方で、厳しい定数管理の中、研修に割ける時間には限りがあるため、職員ごと、職階ごと、あるいは職場ごとに、より効果的な研修を計画的に実施、受講してもらう必要があると思います。また、研修内容の質的向上も同時に求められると考えます。そのためには、研修の効果検証が必要だと考えます。

 本市では現在、定量的、定性的、いずれも研修の効果検証が行われていないと思いますので、研修の効果検証の実施について執行部の見解を求めます。

 次に、人材育成基本方針改訂版の第3章1の「(3)これからの研修の5つの視点」のうち、「④担当する事務事業や接遇能力、法律等の日常業務に即した知識を習得する機会の提供」という項目があります。

 この中で、「職場全体で人材育成に意識的計画的に取り組むために、職場外研修後、職場内研修を実施するなどの充実」との記載がありますが、どの程度実践されているのかは疑問が残ります。受講した研修の内容を身につけるためには、本人による実践はもちろん、ほかの人に教えるということが有効であります。

 「To teach is to learn.」、日本語では、「教えることは学ぶことの半ばなり」という有名な言葉があるくらいです。ほかの人に教えることを前提に研修に参加すれば、研修の受講もさらに能動的になり、より高い効果が期待できます。

 あるいは、毎年、外部の講師を招いて同じような内容の研修を行っているとか職場の枠を超えて他の部署にも有効な情報を獲得するなどした場合は、職員を講師にして研修を実施するのも一つの手だと思います。

 以上のことから、研修で学んだことを職場内で共有することを徹底してはどうか、また、職員による研修の実施等を推進してはどうかと考えますが、執行部の見解を求めます。

 最後に、部長級・課長級職員の研修受講状況についてお伺いします。

 先ほど紹介した人材育成基本方針改訂版の続きになりますが、第3章1の(3)、「⑤職階別の役割を認識させる機会の提供」には、「職階や職員の経験、職場の状況に応じた役割に合うよう、研修のニーズを正確に把握し、研修内容の継続的な見直しに努めます」との記載があります。

 もちろんそれらのことは重要なことだと考えますが、そもそも部長級・課長級職員が主体的に自ら望む研修に参加できるように、研修情報の十分な提供と研修の受講を可能にする物理的な環境面の整備の両方が必要だと考えます。

 日々の業務に追われ、貴重な成長機会を奪うようなことがあってはならないと考えますが、本市の現状はどうなのか。

 以上を踏まえつつ、部長級・課長級職員の研修受講状況等についてお示しください。



[執行部答弁]市長公室長

 まず、職員研修を実施する際に、対象者の年齢、職階、経験などを考慮し、計画的な実施に留意しております。

 研修の効果検証については、定量的な分析が難しい面がございますが、おのおのの研修実施後には職員にアンケート調査を実施し、その内容を分析することや、人事課研修担当職員も研修受講する中で研修の効果やその課題の把握に努めております。

 今後は、アンケート調査の経年分析などについても検討し、より効果的な研修の選定、実施に努めてまいります。

 次に、一例としまして接遇研修では、課長代理級の職員を各部の接遇指導員に、係長級の職員を各課の接遇推進員に任命し、各職場において接遇の指導的立場に立ってもらうことで、研修内容のより深い理解や円滑な実践につながるよう工夫を行っております。

 今年度、新型コロナウイルスワクチンの集団接種の実施のため、職員に対して長期間にわたって大規模な動員を行いましたが、職員への周知期間が短かったにもかかわらず接種会場は比較的円滑に運営され、職員の接遇について市民からの評価もおおむね良好なものであったことから、接遇研修の効果が一定程度あったものと認識しております。

 今後は、他の研修についても職員自身が職場内で他の職員に伝える手法を適用できるのか、検討を行ってまいります。

 最後に、現在部長級・課長級職員を対象として実施している研修は、人事評価者研修、メンタルヘルス研修、行財政研修などが挙げられます。研修内容としましては、マネジメントに関するものと全庁的な課題に関するものが中心となっております。さらに、今年度の新たな取組として、部長級・次長級の職員を対象に、大阪府スマートシティ戦略部長を講師として招きスマートシティに関する研修を実施し、今後の市の在り方について見識を深めてもらう予定としております。

 いずれにいたしましても、人口減少・少子高齢化の進展、地球環境の悪化に伴う大規模災害の多発、新型コロナウイルス感染症などの感染症リスクなど、自治体を取り巻く環境は一段と厳しいものになることが予測されます。

 今後、部長級職員をはじめとした幹部職員には、より高度で重要な判断が求められることが想定されますことから、一般職員だけでなく部長級・課長級職員などの管理職に対する研修につきましても、その充実に取り組んでまいりたいと考えております。



[いとう寛光の発言]意見・要望

 まず、研修の効果検証の必要性についてはご認識いただいているようですので、ご答弁で言及されておりましたアンケートの経年比較はもちろん、それ以外の手法についても研究をお願いしたいと思います。

 次に、研修で学んだことを職場内で共有することについては、接遇研修を例にご答弁いただきましたが、人材育成基本方針に明記されていることですから仕組みをつくって定着させていただきますよう要望いたします。

 また、職員による研修の実施についても要望いたします。

 その前提として、意欲のある職員が十分に学べるよう、研修の受講や検定料助成の枠をさらに広げるなど、しっかり投資をすることも大切ではないかと考えます。当該職員のスキルアップにつながることはもちろん、得られた知見を当該職員に講師として職員研修をしてもらうことで還元してもらえば、本市にとってのメリットも大きいのではないかと思いますので、ご検討をお願いしたいと思います。

 また、部長級・課長級の職員の研修についてですが、十分にご認識いただいてると思いますし、スマートシティに関する研修を予定しているとのことですが、幹部職員には特にマネジメントや経営的な視点が重要であります。

 もちろん、経営的な視点は部長級・課長級職員に限らず全職員に持っていただきたいものではありますが、幹部職員の研修にも力を入れていただきますように要望いたします。

 特に、部長級・課長級職員は日々の業務に忙殺され、どうしても内向きになる傾向になりやすい環境にあります。しかしながら、外部に高くアンテナを張って積極的に外に出ていって情報を得たり人脈を広げることは、本人の成長のみならず、本市の経営や政策立案にもよい影響をもたらすと考えます。

 ぜひとも、そのような機会を確保できるような環境を整えていただきたいと思います。

 最後に、現状では、年休を取ったり休日等を活用して自費で研修等に参加している職員もいらっしゃいます。研修でばったりお会いすることもあり、驚いたことが何度かありました。本人の意向であえてそうしている場合もあるようですが、せっかく得た知見が本市に十分還元されないのは損失だと考えます。

 職員研修を効果的に行い人材育成につなげるためにも、しっかりと課題と向き合って改善に向けた取組を進めていただきますように要望いたします。