☆10代最後に友達と
行った旅はかなしく
やりきれないものに
なった。
そのあとすぐ友達とも
ちりちりになり、連絡さえ
取ることすらなかった。

 
秋の旅 十和田湖に
向かって*バンで走る
はじめての旅だった。
車はここちよかった。

雨を切り走る音が

妙に哀しく続いた。

目のまえに広がる闇。

時々に射し込むライト


思わず顔を負う。

しだいに耳がつんつん

なり出す。

言葉がいつの間にか

途絶える。

こく 一色で誰もが

その先一点に集中した

かのように身動き出来ず

に居る。


旅いつも悲しかった。

寂しかった。

なぜ来てしまったのか

誰かが笑ってる。

でも又旅に出た。

哀れな姿で波打つように 

悲しみが重々しく打ちかえ

された。

何度も何度もだ。


いっだってそうだ。 

紅葉などどうでもよかった。

友がいても居なくても

私には平気だった。

ただ自分だけの確かな

青空が欲しかった。

あなたとの距離感

を素直に見つめ直すときを

作りたかったのだ。 


 
かけてもかけても、
何処までも続く終わりの
無い原野に立っていた。

それでもまだ余力はあった。

立ち上がらなければ 

前に進まなければ。


人の行き交う様にも

秋の色があるのでしょう。

木の葉の色づく時にも

やはりため息を

発するのでしょうか。

耳を澄まし目を一点に

集中させ出来たではないか。 


その時私のからだに

若草の萌えるときの風や

光が私の中に入った。

十和田湖は人が押し寄

せ静寂はなく人々の足

もとに散る枯れ葉は風

さえもかまってくれません。


私はちょっぴり悪さを
しました。
休みやの芝生の中に入リ
寝転び空に両手を上げ 
叫んだのです。

私は生きてるぞ!

声にならない 声。

そう か細くなる

鈴の音に似て長く

振るわせながら

かぼそく長くながーく。

闇に消えていった。



 だれも気になど止めては
いない。
むしろ忘れさられて
いるのだ。
 
 十和田の旅ーÅ

  

 ☆……🍀🤗🚘🏦…☆