「人間はさ、よく『やらなくて後悔するよりもやって後悔したほうがいい』って言うよね。
何も変化しないエンドレスエイトに、私はもう飽き飽きしてるのね。
だから・・・あなたを殺してエンドレスエイトを終わらせる♪」
「意味が解らないし、笑えない! 番組への文句ならTV局か制作会社に言ってくれ!!」
「うん、それ無理♪ だって私は本当にあなたに死んで欲しいんだもの。」
「長門!?」
「そんな・・・!」
「あなたはとても優秀。だからあちゃくらりょうこに変化させるのに今までかかった。でも、もう終わり。」
「あーあ、残念。しょせん私はバックアップだったかあ。」
「ハッ! 今までのはもしや夢!?」
「おそらくそう。あなたはこれまで熟睡していたから。」
「そうですか。それより、この終わらない8月いい加減何とかなりませんかね?」
「別に問題はない。」
「ですよねー。長門さんはループするたびに新しいゲームを買ってるんですから、
長門さんにとっては天国かもしれませんねー。」
「そんなことはない。2週間の間にゲームをクリアしなければならない。
それは2週間の間に起きたことは購入物を含めてリセットされるから。
涼宮ハルヒに連れられることにより、ゲームクリアに課せられる時間は・・・。」
「分かりましたよ。つまりゲームで遊ぶのも楽じゃないってことですね。」
「そう。」
「まさか長門さん、ゲームをクリアするために寝てない・・・なんてことはありませんよね?」
「そんなことは・・・ない・・・。」
「って、その眼の下のクマを見れば誰だって分かりますよ! ハハーン?
まさかその寝不足のせいで私はあんな・・・」
「何のこと?」
「まぁいいです。それより何とかなりませんか?
長門さんはともかく、私は1日中家にいなければならないので退屈で退屈で・・・。」
「そう。なら私が持ってるゲームとアニメ・コミック・ライトノベル全部貸すから。」
「いりませんよ! 私はそういうのは興味ないんです!
それよりこのエンドレスループを終わらせて下さい!」
「そう言われても、私の任務は観察だから。」
「良いんですか? 私がその気になれば、キョンくんを殺して強引にエンドレスを終わらせることも・・・。」
「どうやって?」
「え? えっと・・・そうだ! キミドリさんに捕まってキョンくんの家まで運んでもらえば・・・。」
「私ですか? 私はそのキョンくんという人物を知らないので・・・。」
「使えない風船ですね! じゃあもういいです! 私一人でキョンくんを殺しに行ってきます!!」
(たたた・・・)
「良かったんですか?」
「大丈夫。すぐ戻ってくる。」
「ネコ怖ー!!」
「この通り。」
「はぁ・・・。」
(こうして俺の無事は確保され、エンドレスエイトはいまだに続くのだった・・・って結局続くのかよ!)