Craigslist(クレイグスリスト)
という有名なアメリカ発のWEBサイトがあります。
見た目はシンプルな情報サイト。中身もシンプルな情報サイトです。
企業や個人が『こんなの売りますよー』という広告を打つ、いわゆる三行広告のサイト。
なんの変哲もないサイトに見えますが、実はこのサイト年間8000万ドル(80億円くらい)を売り上げる、モンスターサイトなんです。
このcraigslistについての記事を拾い集めてみました。
箇条書きにするとこんな感じでしょうか?
・インターネットのかなり初期からやっている
・クレイグさんは草食系
・ユーザーのニーズにこだわった
・後追いサイトが出てきたけど、追随できず
・三行広告はこれからもっとオンラインへ
以下、詳細です。
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2004/9/8
ネットスケープから10年 - 頑固一徹のCraigslist
『彼は、90年代後半のこの地の異常なまでの興奮、高揚感にも全く巻き込まれず、会社を一気に巨大化することにも株式公開にも興味を示さず、バブル崩壊後の混迷とも無縁に、ただ淡々と、Craigslistの更新を続けていた』
『1995年創業だから、今ではネット列強となったAmazon、eBay、Yahooと同時期の創業。Googleよりも3年早い。』
『売上高は1000万ドル程度で、ちゃんと利益も出ている。社員は14人。』
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2005/1/4
新聞広告の売上をさらう無料コミュニティサイトのCraigslist
『毎月10億以上のページビューを記録するCraigslistは、商品広告や不動産広告分野でも新聞社から売上を奪い、また他の従来からある案内広告のビジネスにも打撃を与えているという』
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2006/2/3
オンライン広告サイトのCraigslist、成功の秘密は「あくせくしないこと」
『他社のCEOは売上の拡大に翻弄され、獲得した市場を必死で守ろうとしている。ところが、Buckmasterのやり方には収益増や競争へのこだわりが見られない』
『大企業の真似をしようとは思っていないので、たくさんの人間は必要ない。一番いい戦略とは、ユーザーのニーズに応えることだけに注力し、ほかのことは気にしないことだ』
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2007/7/4
イーベイ、オンラインクラシファイドサービス「Kijiji」を米国で提供--Craigslistに対抗
『Craigslistの創設者であるCraig Newmark氏は、大企業eBayとの競合関係をそれほど不安視していない』
『私は、コミュニティのためになることならば何でも歓迎する』
『eBayは所有するCraigslistの株をどうするつもりなのかという質問に対し、「少数を所有しているが手放すつもりはない。その投資に関しては、金銭的にも戦略的にも満足している」』
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2007/7/12
『craigslist』創設者が語る、コミュニティー・サイト成功の秘訣
『何かを作り、フィードバックを得て、それが示唆する意味をくみ取るよう努力します。これに対応するものを次に作り、さらに意見を聞くという繰り返し』
『意図的でない部分を尊重すること、物事の自然な展開を許すこと』
『人々の行動を邪魔しないようにしていました。人々がサイト上でこれまでと異なることを始めても、気にかけませんでした。つまり、「邪魔しないようにすべきとき」をわきまえる必要がある』
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2008/04/04
Craigslistの2008年の総売り上げは8000万ドルに」--米コンサル会社が予測
『オンライン広告サイトCraigslistの2008年の総売り上げは、2007年の推計5500万ドルから47%増え、8000万ドルを超える見込み』
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2009/5/23
米新聞を突き落とした元凶Craigslist,調査データが浮彫に
『大人のインターネットユーザーの半数が,今ではオンラインのクラシファイド広告サイトを利用している』
『新聞紙のクラシファイド広告の出稿が激減していったのである。2000年少し前には年間のクラシファイド広告売上高が約200億ドル近くもあったのが,最近では100億ドルを割るようになっている』
『Craigslisには月間4220万人が訪れたという(2009年3月データより)』
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日本でもCraigslistを真似てクラシファイド(三行広告)サイトを立ち上げる動きがありましたが、あまり流行らなかったように思います。
そもそも新聞の三行広告自体、日本ではあまり活用されていないですから。
自分はというと、物品の売買であればオークション、口コミ情報であればブログ、引越しなら不動産検索サイト、というように用途によってサイトを使い分けています。
例えば『ローカル』を切り口にして、オークションやブログや検索サイトから『その地域の情報だけ』集めたようなサイトを作ったら、新しいビジネスの入り込む余地がありそうな気がします。