第三回では熱くなったiPhoneの正しい冷却方法をご紹介します。
iPhoneは自身の熱を下げようとする
デバイス内の温度が正常な動作温度の範囲を超えると、iPhoneは、自分自身を守るために自動的に温度を構成しようとするように設計されており、以下のような動作を起こす場合があります。
充電の停止は経験がある方も少なくないかもしれませんが、本体が非常に熱くなり、充電コードを接続しても充電を停止したままになる場合があります。
さらに症状が進むと、ディスプレイがブラックアウトして何も表示しなくなる場合があります。このような症状の間は、iPhoneは電波状態も含め、イレギュラーな動作となる機能があります。
なお、ナビゲーション中の発熱の場合には、iPhoneを冷やす必要がある旨の警告が表示され、ディスプレイがOFFになる場合がありますが、ナビゲーションは音声のみで継続されます。
さらに上限を超えると警告画面が表示される
デバイスの温度が上限を超えると、このような温度警告メッセージが表示されます。
本来は、こうした状態になる前に、iPhoneの温度を下げるための対応を行うべきですが、それでもこの表示が現れてしまった場合には
全ての動作を中止し、iPhone本体の温度をできるだけ早く下げるようにする必要があります。
熱くなったiPhoneの正しい冷却方法とは
ここで注意したいのが、分かりやすく「冷却」と言っていますが、実際には常温以下に冷やす必要はありません。
帯びている熱を取り、常温に戻すようにしてください。
裸にして、落ち着かせて、放置する
日ごろはiPhoneを守るために装着しているケースも、熱を下げる場合には外してください。
シリコンケースでも、手帳型でも、どんなものでもiPhoneの外装に取り付けているものは全て外し、使用していたアプリやマルチタスク等は
全て終了させ、ブラウザも全て閉じ、冷暗所で使用せずに常温に戻るまで待つ…というのが王道です。その際に、充電も一時中止してください。
充電によって発熱する場合が多いので、iPhoneが常温に戻るまで充電は中断しておきます。
基本は、「裸にする(付属品を外す)」「落ち着かせる(全てのアプリを終了)」「放置する(使わない)」です。
風によって常温に戻すのがベスト
放置するだけでは間に合わない(温度が下がって来ない)、あるいは、自然に常温に戻るまで待てないと言う場合に、強制的にiPhoneの温度を下げるには「風」を利用します。
これだけはやってはいけない冷却法
文字通りの「冷却」は行ってはいけません。
熱くなったiPhoneは常温に戻せばいいのであって、強制的に常温以下に「冷やす」必要はありませんし、良かれと思ってした事が大惨事を招いてしまう事もあるので、要注意です。
冷蔵庫・冷凍庫・氷・保冷剤等で強制冷却
熱くなったiPhoneを手早く冷やしてスグに使いたい…、それなら、冷蔵庫が一番手っ取り早い…、いや、冷凍庫の方がもっと早いかも…
なんて、冷やし忘れた缶ビールじゃあるまいし、絶対に冷蔵庫・冷凍庫、さらに、氷も保冷材も一切NGです。
NGな理由は「結露」です。
高温になったiPhoneを強制的に急激に冷やすと、本体内部で結露を起こす可能性があります。
「結露」とは、冷たい飲み物が入ったグラスの表面に付く水滴、あれです。
iPhoneの内部で、あんな事が起こったら…と考えると恐ろしくありませんか?
水没どころじゃありません。下手したらバッテリーがショートしてiPhoneが完全に故障する可能性もある危険行為ですので、絶対にやめてください。
ツワモノはポリ袋に入れたり、猛者中の猛者になると、防水だからとiPhone 7以降の端末を直接、氷水に沈めて冷やすなんて話しも聞いたことがありますが、何度も言いますが、冷やす必要はないのです。
基本は、「風を当てて、常温に戻す」です。
最終回ではiPhone,iPadの正しい発熱対策&冷却方法についてのまとめを紹介します。