[第五回] リチウムイオンバッテリーにまつわるよくある誤解とその原因 | ITJFのJW限定のiPadのブログ

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4、使わない時は満充電にする?しない?

使わない時はバッテリーに沢山電気を入れて電池がなくならないようにしたいところですが

 

バッテリーを長期保存する場合には、温度と容量は低めが鉄則です。容量が多ければ多いほど温度の影響を強く受けますし、温度が高ければ高いほど劣化が早まります。

 

そのため、少なすぎず多すぎずの容量にして、涼しい環境でバッテリーを保管しましょう。

 

バッテリーは放っておくと自然に放電して容量が減りますが、自然放電のペースを把握できているのであれば、30%前後の容量が適当です。

 

普通のスマホのバッテリーであれば、1年放置しても容量が0になることはありません。

 

ただ、それで自然放電が進み過ぎると過放電のリスクがありますので、よくわからないのであれば、半分以上は入れておきましょう。

 

仮に満充電状態で温度を気にせず放置すると、一年後には環境次第で劣化が加速し最大容量が3割程度減ってしまうこともあるようです。

 

つまり、満充電で放置すると気をつけて使っている人より劣化するということになります。

 

5、100%って本当は満充電じゃないの?

100%になっても実際には満充電ではなく、さらに充電し続けられていることをご存知でしたか?

 

また、0%で電源が切れても電力が残っている事を知っていましたか?

 

100%が99%になるまでに少し時間がかかるのは、実は103%くらいまで充電されていたからです。

 

そもそも、バッテリーメーターの表示は電圧から算出しただけの非常にアバウトなものであり、温度によって大きく変動します。

 

また、バッテリーの制御装置によって使いきった際の電源のオンオフが行われるため、温度を変えれば電圧が復活してまた動きます。

 

電池を使いきってもう一度電源を入れて見ると動くことがあるのは、電源が切れたことで温度が下がり、電圧が若干復活したからなのです。

 

非常時には冷やして使えば、意外に長時間使えたりします。

 

ただし、冷やした状態で使用し、再び温度が上がると予期せぬ電圧降下が起こることになるので、あまり冷やしすぎると劣化するので気をつけましょう。

 

6、冷やしすぎると結露する?しない?

電池は冷やして保存すると良いとされていますが、冷蔵庫などに入れると出した時に結露して良くないと言われています。

 

これは正しいですが、バッテリー単体で冷やしたり、制御装置の組み込まれていないラジコン向け電池やタオルなどで結露対策をして保管すればそれほど問題にはなりません。

 

結露というのは、湿気が入り込む事で起こりますが、完全に密閉されているバッテリーの内部で起こることは非常に稀です。

 

とは言え、スマホやパソコン、携帯ゲーム機ごと冷蔵庫に入れて保管するのはやめて下さい。

 

こう言った電子機器では、放熱のために空気が出入りする隙間が設けられていることがあり、そこから湿気が入り込み、温度変化で結露することは十分にありえます。

 

バッテリーの回路以前に、端末の電子回路が結露するので危険です。

 

次回は最終回でまとめでおさらいします。