長持ちさせるためのテクニック
やってはいけない事を3つ上げましたが、実際にどうすれば良いかという部分で不明な点が多いでしょう。そこで、リチウムイオンバッテリーの長持ちテクニックを列挙していきます。
- 電池残量は10%未満にしない
- 誤って使いきってしまってもすぐに充電する
- 高温になる場所に保管しない
- 満充電時にポケットに入れない
- 電池残量は30-90%前後を意識する
- 満充電時の温度には特に気をつける
- 充電器に挿しっぱなしにはしない
- 長時間放置時は50%前後の残量で
理由については以下のとおりです。
電池残量を10%未満にしないのは、容量が少なくなって起こる低電圧状態を可能な限り防ぐためです。10%以下は電池の消耗が早まるというわけではありません。
誤って使いきってしまっても、その状態で放置しなければそこまで消耗は大きくなりません。早めに充電しましょう。また、使い切りそうになったら電源を早めに切っておくのも手です。
高温になる場所。車のダッシュボード、直射日光が当たる場所、電子機器の上、などなど。バッテリーが熱を受けて高温になってしまう場所は避けた方が賢明です。
できればポケットにも入れたくありません。多少入れたところで何の問題もありませんが、満充電時には避けたいです。満充電状態で40℃を超えると、通常よりも温度による劣化の影響が激しくなります。
電池残量は30-90%前後を意識しましょう。継ぎ足し充電による劣化は殆どありませんので、半分くらいになったら充電し、満充電になる前、もしくは満充電になったら充電を止めるようにすれば良いでしょう。
満充電の状態では、特に温度に気を使いましょう。満充電の状態で充電器につないでゲームをやったり、充電中に高温になる場所に置くなどはもっての外です。ノートパソコンのUSBで充電し、ノートパソコンの上にスマホを置いて充電する光景もよく見ますが、ノートパソコンの熱をバッテリーが受けているので良くありません。
充電器に常時挿しっぱなしにする場合には、アプリの挙動に気をつけましょう。過充電になったり、異常加熱するというのは、バッテリー内部に制御装置が入っているので起こりません。しかし、充電中にバックグラウンド稼働するアプリなどが多数入っていると、充電中に温度が上がりやすくなります。そして、満充電でも動き続けてしまうと、温度が上がりやすくなり、気付いたら40℃を優に超えているなんてこともあります。
長時間放置する場合、満充電状態は避けましょう。電源を切っていたとしても、満充電状態での長時間放置は電池の劣化を早めます。自然放電による容量低下は非常に小さいので、30%ぐらいの残量でも1年程度は十分保ちます。いつ使うか分からないと言う場合には、70%前後にしておくと良いでしょう。ただ、あまり少なくして自然放電だけで過放電になってしまうといけないので、少な過ぎも厳禁です。