『ロッキード事件』
アメリカでは賄賂は犯罪ではありません。
かつての日本のロッキード事件のように、アメリカの政治家が賄賂で辞任に追い込まれたとか、逮捕されたとか、そんな話を聞いたことがありますか?
大統領選はどれだけ寄附つまり賄賂を集めるかで勝敗が決まるとも言われています。
日本で、例えばトヨタ自動車が安倍総理に百億円寄附したら大問題になりますが、アメリカでは問題になりません。
外国人から大統領が金を貰っても禁止する法律がありません。
さすがは利益こそが正義と考えるプラグマチズム国家アメリカです。
アメリカだったら、ロッキード事件はあり得ないし、田中角栄氏も逮捕されることはありませんでした。
最高裁判所は、コーチャン氏の嘱託尋問調書を(伝聞証拠及び違法収集証拠として)証拠採用しませんでした。
コーチャン氏は連邦海外腐敗行為防止法違反で処罰される可能性がありました。司法取引による供述は当時の日本では認められないものでした。
田中角栄氏は裁判中に死亡した為に、最高裁判所は公訴棄却としました。下級審が出した収賄罪についての有罪判決は確定してはいません。逆に無罪判決が出された可能性もあった訳です。
なお、最高裁は田中氏の秘書の榎本敏夫氏に対しては、田中氏の5億円収受を認定した上で有罪判決を出しました。ただ、裁判の効力は田中氏には及びませんので注意する必要があります。