なんとなく、泣きたいときがある。
自分の心とか感情がきちんと動くことを確認したくて、
あえて感情が揺さぶられるものに触れたくなるときがある。
そんなときに、本屋で手に取ったのが、
ちょっと前に映画で公開されていた
「君の膵臓を食べたい」だった。
映像で観る前に、文章で読みたいなと思った作品で、
結局、映画は観れなかったけど、
本を読んだ後に映像でも観てみたいなと思う作品だった。
本の中にとても印象に残ったこんな一節があった。
なんで桜が春に咲くのかの話をしていたときに主人公が言った一言だ。
「春を選んで咲く花の名前は、出会いや出来事を偶然じゃなくて選択だと考えてる、君の名前にぴったりだって思ったんだ」
主人公は決して褒めたわけじゃないけど、
相手のことをどう思っていたか、
どう見ていたか、
作品の中で1番表現されていた
この一節が読み終えたあとも、
ずっと残っている。
ラスト50ページくらいは泣きながら読んだ。
自分の感情がちゃんと動いて安心したし、
このタイトルの意味は?結末はどうなるのか?
悲しいけど、読み終えたあとに
どこかすっとした気持ちになる話で、
映画を観た人も観てない人もオススメの小説です。