最愛の友人というか相棒と10年ぶりに再会。
といっても人間でなくコイツ↓。
多分、殆どお人は見たことが無いであろうリッケンバッカー#480という不遇の名機。
1970年代に日本で売りに出たリッケンの中で、唯一(だと思う)販売価格が20万を切って売り出された廉価モデルだった。
製造され始めたのが1973年で、僕が始めて見たのは、その2、3年後。
学校帰りに、週に1、2度は必ず御茶ノ水の楽器屋巡りをしてて、或る日突然、申し合わせたかのように輸入楽器店のショーウインドゥに並んでた。
ちなみに、僕のも製造初年度(1973年)物で、今現在、日本では、これ1本だけ!という店員の言葉を信じて(真偽不明)ナチュラルを購入したのが1976年のこと。
以前、一度書いたと思うけど、本当は、同じリッケンの#460が欲しかったのだが、コッチは24万くらいしてた。
今なら5万くらいの差なら絶対に欲しい方を買う(って言うか今なら両方買っちまう)だろうけど、当時の学生の5万は大金。
しかもデザインに一目惚れした上に、日本に1本だけ!なんて言われれば買うしかなかった。
で、この話には続きがあって、その日本に1本だけのナチュラルは、渋谷の倉庫に有るとかで、送付するか、後日取りに来てもらうか、、、という運びだったのを欲しいと思ったら堪え性が無いアッシは、わざわざ渋谷まで取りに行ったのさ。
店を出た時は、午後7時を廻ってて、自宅に着いた時は午後9時近かった。
な~んて書いても昨今の若者は、午後9時なんてまだまだ宵の口じゃねーか!って思うかもしれないが、当時の真面目な高校生にとっては、かなり遅い時間だったのだ。
それに、その頃の夜の渋谷は、口裂け女やなんちゃっておじさん等が出没するという噂があって、新宿や池袋以上に治安が悪かったのである。(嘘)
ということで、10年ぶりに抱いた感触は、まさに感涙もの(泣いてねーけど)。
ただ、弦が指に食い込んで痛い。
アコギだけでなく、エレキでも痛い程に柔らかくなってしまった我輩の指先。
残念なことに、ピックアップとボディ-のクッション材(ゴムだと思う)が腐って溶けてしまっててタールのように黒くベットリとしちゃってた。
10年も放置していれば、知らぬ間に老朽化しちゃってるみたい。
なんでも手入れって大事ね。
取り寄せて交換するガッツもなく、そのままケースに戻して帰ってきました。
次に会うのは何時になるのか。
もしかしたら僕が生きてる内に会う最後だったかも?