人生、歳とっても油断するな。-骨がのどに刺さった話-


 ボケ防止と日本史への興味もあって神田御茶ノ水の明治大学(といっても同大学の博物館友の会ですが)で教授が講師を務める「古文書を読む会」などに参加し、2度/月大学へ通っています。
(「魏志倭人伝を勉強する会」にも入会し“邪馬台国はどこにあったか”“卑弥呼はどんな女性であった”かなどの議論に参加しています。この事については他の機会のブログで述べることにしましょう)


① 古文書を読む会・・・・老後の趣味におすすめです
 主に江戸時代の宿場や村に関する古文書を解読するのですが読んでいくうちに当時の生活スタイルや、考え方、その裏の時代の歴史が分かっておもしろいですヨ。また当時の訴状を読んでこの事件はその後どうなったかなどと想像するのも面白いですよ。きっと「木枯らし紋次郎」などの話は古文書に載っていた事件をヒントに作者がそのすきまを想像して書いたものではないかと思います。
 この種の会はいま老人・定年後の趣味に人気があります。老人にとっつきやすくまた知的好奇心を満たすからでしょう。皆さんも定年後の楽しみ・趣味にいかがですか。地域の博物館や役所に聞くと同好会を教えてくれますよ。


② さて、会に通う折、明治大学の学食(学生食堂)でしばしば昼ご飯を食べるのでが、学食は

17階にあって見晴がよくナカナカのモンです。
 話が変わりますが、今、学食は一般の人にも人気があって、青山学院ではご近所の方々と思われるベビーカーを引いた奥様方を見たことがあります。当然お値打ちなのですが、渋谷の青山学院には肉のスエヒロが東大駒場にはフランス料理があり工夫されています。
 その学食で若い人の間に挟まって、加齢臭をぷんぷん出しているのではないかと気にしながら、若い人たちの会話に耳をそばだて、また若い女性がミニスカやショートパンツ姿でウロチョロしているのを拝見するのも元気というか、パワーをもらいます。心がウキウキします。だからといってどっかの検察のオッサンのように盗撮したり・・・・というような“やましい”気持ちは絶対にありません・・・いや、ないつもり・・・エーッと、その筈です・・・???



  

 

写真をご覧ください。なんだかわかります?学食のサバの味噌煮定食の残骸です。(汚い写真で申し訳ありません) 左下に並んだモノは魚の骨で、私はこのような「大きな魚骨」にはトラウマがあって、慎重に、慎重に食べつつ、17階からの東京の絶景を見わたしながら昨年私に起こったあの「忌まわしい」「不運」な事件を思い出し、「歳をとっても油断するな!災難はどこからでもやってくる」などと噛みしめつつ食したのであります。

(みなさんにも気を付けて頂きたいので貴重な体験をお伝えします。)


 昨年暮れごろ友人3人と熱海の某保養所で近辺の山登りの後、宿泊・宴会をしたのであります。


【不運①】宴会の最後におすましが出ました。その底には魚のアラが・・・
  ちょっと「大きいかな」、「太いかな」と思ったのですが、酔った勢いもあったの    
  でしょう、骨はできるだけタベルモノ、足りないとカルシウム不足になり、クル病に 
  なるとしつけられた我世代は・・・・噛んだのですが噛みきれずメンドウだと  
  「ぐぃーっと飲み込みました」それが喉に引ツかかりました・・・・取れません! 
   サァ水を飲め、ご飯をかまないで食べろとのアドバイスにもなんら効果なく全然取
  れる気配もなく、つばを飲み込むたびに痛くて、ウメキながらの夜を過ごしました。


【不運②】翌朝、一番電車で横浜に帰り、かかりつけの耳鼻咽喉科の医者へ飛び込んだの
  すが、いろいろ試しても取れず、「特殊な機械がないと取れない」と。
   特殊な機械とは内視鏡の先に鉗子がついた機械で、胃の内視鏡のように、見るだけで
  く先につまむ部分があるようなやつです。
  
某大学病院へ緊急で転送されました。


【不運③】某大学病院の待合室で痛くてしょうがないのに待たされること1時間余。やっと順番が 

  来たらなんと小生の前の患者での使用中機械が壊れた!ウゥ~ム??
   仕方なく最近はあまり使ったようには見えない旧式の機械をひっぱり出してきて治療するハ 

   メに。
    ところがこの機械、ふつうは医師がモニター画面を見ながら内視鏡と鉗子を操作をするタ   

   イプなのに、旧いのでモニター画面ではなく顕微鏡を見るモノ。いきおい顕微鏡を見る人(医

   師)と鉗子を操作する人(看護師)が別々。医師が顕微鏡を見ながら鉗子を「もう少し上、もう

  少し下」とか看護師に指示。
   それでも、指示により鉗子により突き刺さった骨は無事取れたぁ!!・・・・のですが・・・・


【大不運④】次の瞬間、つまんだ骨を看護師が私の口の中で、「落っことした」!!!
  患者の私メは喉への刺激で、即ゴックン! 
  骨はあっという間に食道から胃へ。 
   一旦掴んだ骨を落っことしたンですヨ!魚の骨は太さが同じの棒状ではなく先がと  
  がった円錐状とはいえ落っことした!
   胃や腸に途中刺さるかもしれない。が「胃液で溶けるのではないか」とドクターに問
  うと口ごもりながら・・・「ちょっと大きく太かったから」・・・と自信無げ。


【不運⑤】サァ大変!!体の外部へ出るまで“鉗子”ならぬ「監視」
  出るのを待つしかない。おなかが痛くなったら救急できてくれと、化膿止めの薬を渡され医師 

  の言葉に見送られて2日間は心配で心配で・・・その間ちょっとお腹が痛くなるとひょっとし

  て・・・


【おまけの不運①】2日後CT検査して、大丈夫もう体の中に「無い」と。
   ヤレヤレこれで終了・・・・と思いきや、医師から、「ところで肝臓に大きな肝のう 
  胞がありますよ」と告げられすぐに内科へ転送され診察。写真を見ながら
  「経過観察」との診断。念の為血液検査をしておきましょうということになって採血
  される。


【おまけの不運②】血液検査の結果ウルブリン…黄疸の数値が基準ハズレ。
  再検査を通告される



【よくわからん運】後日、ウルブリンの値は正常へ戻っていた。

   


    一体この騒動はなんだったンでしょう!!
   落っことすヤツもヤツだし、その後余計な体の変調もみつかって!!、

  「魚の骨が刺さって取れないようなことはこの歳になってはじめてだ!」との小生の叫びに

  ドクター曰く・・・“歳とは関係ありません“


 みなさん!!災難はいつなんどき身にふりかかるかわかりません。
気を付けましょう。特に魚の骨には!


           <おしまい>

【追記】 診療明細には骨を取った処置の費用が請求されていない(ように思いました)
    きっとドクターも「失敗した」との負い目があったンだと思います。