リケジョという単語がマスコミほかで使われる事が多く、姉から聞いていた猿橋勝子さんの本を読んだ。

猿橋勝子という生き方 米沢富美子 岩波書店 科学ライブラリー2009

 

1960年代のアメリカの原水爆実験での海洋汚染でカリフォルニア大サンディエゴ校の海洋研究所と微量放射性物質に対する分析測定法の精度を真っ向勝負をして、その精度の高さに一度は誤りであると指摘された測定を覆し実証したツワモノである。この体力勝負である部分が大きなポイントになることでも彼女は怯まなかった。女の人は総体でいうとある層では圧倒的に男よりも優秀なところがあり、男はアホぶりと飛び抜けた頭脳がいることの違いがある。上と下では男。平均をとったところでは女のようだ。

 

姉も奥さんも言ってたが、研究は体力で決まるという。ギリギリのラインでは何日もロクに寝ないで続けられるかどうかが鍵のようだ。それと自己承認欲求が強い人間も不向きだと言ってた。自説を信じ周りから何と言われてもやり抜けなくては成果は出せないようだ。そういうことからも猿橋勝子さんはとんでもない研究者だった。ぐうたらな私は、遠くから仰ぎ見ることしか出来ない。文科省のケチくさい学術予算カットで猿橋さんのような人物が出てきて局面を変えないと黄昏日本は止まらないのかなぁ…。