人口に膾炙する、の膾(カイ)のことを中型辞典で何冊かあたったら孟子の他にも用例があり、礼記 極礼上。宣和書譜、行書四、唐。が出ていた。最近、小型の辞書だけみてたので、親字が1万越え熟語が10万とかの中型辞典は伊達ではないと思い出した。そういえば大修館書店の大漢語林が家にないから大修館のサイトをみたら、品切れのようでまた古本屋に頼むことにした。漢和の中型辞典は90年代初めに出版されたものでほぼ打ち止め状態である。(学研の新漢語大字典が2005年に出版されたがこれも現在品切れ)とにかく10年以上の時間をかけて出版されたものばかりで、トンデモない量の漢字があるから机の上で広げてみるしかない代物である。それに訓読みもあわせて色々出ていて時代によって訓読みも違うことがわかる。もともと人の営みに反するコスパやタイパなんてものはお呼びでないのが漢和辞典の世界で、今後漢和辞典が減っていき中型辞典が消えたら、日本語の根っ子が枯れ始めることになる。この間、集英社の国語辞典のことが書かれたサイトをみたが、そういえばああいう辞書が漢和辞典にはない。どこかの出版社が初版のみ発行で数量限定完全予約で販売しないものか?と思った。価格は高いだろうが初版5万部でやれば価格はこなれるように思う。予約販売のみは岩波が合うが、あそこは集英社の国語辞典のようなタイプの辞書はつくらないと思う。ま、紙の本ではないだろう。電子本でなら出るかもしれない。その編集は、学者の系統は関係ないものにし売れる本をつくる編集者を担当にして、中国側がへぇーこういうのもありか、と評価してもらえるものを作れたらな…。見果てぬ夢だろうけど…。