生もと仕込み 純米吟醸 麓井 (きもとづくり じゅんまいぎんじょう ふもとい)
山形県庄内地方にある酒田市(旧八幡町)・麓井酒造
すごいお酒が入ってきました!\(゜□゜)/
純米吟醸酒がもう当たり前になった当店ですが、
「生もと仕込み」という言葉は初めて聞きました。
「生もと仕込み」って何でしょう?
日本酒は、主に米、米麹、水から造られます。
はじめに、少量(全量の一割程度)の米、米麹を使って清酒酵母を十分に増殖させた「酒母(しゅぼ)」を造った後、この酒母と残量の米、米麹を混ぜて発酵をさせ、できあがったもろみを搾って清酒を造るのですが、この酒母のことを「もと」と言います。
この「酒母(もと)」を造る方法には「生(き)もと」と「速醸(そくじょう)もと」があります。
生もと造りでは伝統的な手作業により、約3週間かけてもとを育てます。最初の2週間は天然の乳酸菌の力を借りて主に乳酸醗酵を行います。そうして最後の1週間で酵母を育てます。一方速醸もとは2週間かかる乳酸醗酵を省略して、もとを仕込むときに市販の乳酸と培養酵母を加えて約1週間で酵母を育てます。
現在、ほとんどの蔵元では「速醸もと」が使われています。生もと造りはたいへん手間がかかり、熟練した腕が必要なのです。
この、麓井の酒造工程のページを見つけました。
http://www14.plala.or.jp/fumotoi/koutei-top01.html
生もと造りについて詳しいページはこちら
http://www.kikumasamune.co.jp/kimoto/index.html
以前扱ったお酒に「山廃仕込み」というものがあり、意味がわからなかったのですが、上のページを見て初めて、理解しました。
生もと造りの「山卸し」を廃止したから「山廃仕込」というのだそうです。つまり、「生もと仕込み」を簡略化した造り方。なのに、まるで特別な手を加えたかのような堂々たる表現ですよね。
それくらい、「生もと造り」が希少だということなのでしょうか。
「生もと造り」は、時間をかけて酒母を造っていく過程で、半切桶や樽・酒造蔵の空気中に浮遊している乳酸菌や蔵付き酵母が酒母の中に入り、増殖していきます。その蔵ならではの、味わいが生まれます。
生もとによって造り出される酵母は発酵力が強いだけでなく、もとの中にはアミノ酸が多く、コクのある辛口酒の醸造に適しています。
生もとにより育まれたアルコールに強い優良な酵母は、もろみ末期の20%近い高濃度のアルコール中でも酒の品質を落とす成分を漏出せず、雑味のないきれいな酒質となります。
そして、生もとは手間・暇かけて造るため旨味成分が引き出され、淡麗でありながら深い味わいとなります。
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ここまで読んだあなた、もうめちゃくちゃ、「生もと造り」のお酒が飲みたくなっていませんか?
実は私、調べるうちに、どうしても飲みたくなってしまいました。
だって、「蔵つき酵母」に育てられた、元気な酒母がどんなお酒を造ったのか、飲んでみたいですよね。
そしてもちろん、飲んでみましたよ。
おいしかったです。ヾ(@^(∞)^@)ノ
「純米吟醸酒」なので、ちょっと重いかな、と思っていたのですが、トンデモナイ!
飲み口はフルーティで、純米酒のしっかりした味わいもありますが、
後口がスパッと切れる。
今夜は「越乃寒梅」特選 吟醸 と飲み比べてみましたが、越乃寒梅の飲み口が「ぶるん」とした感じなのに対して、「麓井」はさらりとしていて、いくらでも飲めそうな感じでした。しかも、だからと言って、淡白なのではありません。
ま、ま。一度飲んでみてください。
うちのオヤジなんか気に入って、毎晩試飲してしまっていますが、お客様に出す前になくなってしまうのではないかと、心配です。
