ジャイアンツがクライマックスシリーズを勝ち上がり、カープはジャイアンツと対戦することとなった。左投手に弱い打者が多いジャイアンツ相手なだけに、俄然、リリーフには飯田の力が必要だ。

■カープの対左打者被打率トップ3投手
1.ヘロニモ・フランスア 対右.297 対左.105
2.中崎翔太 対右.338 対左.169
3.飯田哲矢 対右.423 対左.207

■ジャイアンツの主な打者の成績
・左打者
重信慎之介 対右.328 対左.091
宇佐見真吾 対右.135 対左.000
大城卓三 対右.299 対左.176
阿部慎之助 対右.268 対左.147
亀井善行 対右.268 対左.190
立岡宗一郎 対右.238 対左.200
田中俊太 対右.247 対左.211
吉川尚輝 対右.257 対左.244

・右打者
陽岱鋼 対右.269 対左.183
小林誠司 対右.242 対左.160
長野久義 対右.304 対右.260
山本泰寛 対右.265 対左.235
アレックス・ゲレーロ 対右.245 対左.240
○坂本勇人 対右.342 対左.353
○ケーシー・マギー 対右.281 対左.297
○岡本和真 対右.302 対左.336
○中井大介 対右.150 対左.217
○石川真吾 対右.111 対左.235
○吉川大幾 対右.000 対左.429

カープの先発はジョンソンくらいしか左がいないため、リリーフデーでは、戸田、高橋樹也あたりが出てくるかもしれない。
(戸田は左打者の被打率が高いが・・・)

坂本、マギー、岡本といったマークが必要な選手は左投手にも強く、要注意ではあるが、それ以外のほとんどの選手が左投手に弱い。スワローズが相手だと、左に強い打者も多いので使いにくかったが、これであれば飯田は2戦目から入れておきたい。

■40人枠について
・1次メンバー(CSメンバー)
九里亜蓮
大瀬良大地
岡田明丈
野村祐輔
永川勝浩
中崎翔太
一岡竜司
クリス・ジョンソン
アドゥワ誠
ジェイ・ジャクソン
ジョニー・ヘルウェグ
ヘロニモ・フランスア
上本崇司
田中広輔
小窪哲也
安部友裕
丸佳浩
新井貴浩
會澤翼
石原慶幸
菊池涼介
野間峻祥
松山竜平
鈴木誠也
曽根海成
西川龍馬
サビエル・バティスタ
アレッハンドロ・メヒア
(28名)

・2次メンバー(入れ替えがあり得るメンバー)
今村猛
中田廉
飯田哲矢
藤井皓哉
高橋樹也
戸田降矢
中村恭平
中村祐太
堂林翔太
下水流昂
磯村嘉孝

最後の1枠

薮田和樹
床田寛樹
岩本貴裕
白濱裕太
船越涼太
坂倉将吾

飯田と今村については、現時点で1軍メンバーではなく、2戦目以降でしか登録できないため、2次メンバーに入れておいた。また、外国人登録枠も無視して、28人を載せている。

前編では40人枠にほぼ当確としたメンバーが33人いたが、今村、飯田、堂林、下水流、磯村がこの中からは漏れているが、2次メンバーの中からも一番先に登録される可能性の高いのがこの5人だ。

中田廉についても、個人的にはまだ不安ではあるが、シーズン終盤に2試合無失点で抑えており、現在も1軍に登録されていることからも、戦力として計算しているのかもしれない。

最後の1枠候補に捕手3名が入っているのは、ケガした場合のバックアップという点と、坂倉と岩本に関しては、手薄な左打者の代打要員という意味合いがある。

薮田はファームで直近好投していたこと、床田が手術明けから状態を戻していることから、リリーフデーに登板があるのではないか?という意味で最後の1枠候補にさせていただいた。

床田の14日のライオンズ戦(フェニックスリーグ)成績
7回 96球 1安打 7奪三振 3四死球 自責0

ストレートもMAX148km/hを記録しており、薮田、高橋樹也、床田の3人から、リリーフデーの登板は可能性としてはあり得るだろう。

逆に言えば、ここに名前の出なかった選手は、まだ育成段階の選手を除いては、第2次戦力外通告メンバーになる可能性があるということでもある。

外国人枠を含めた投手陣の入れ替え、これが2018年カープのポストシーズンのカギを握る。

クライマックスシリーズでは、カープは既に1勝していることになるため(アドバンテージ)、最大で6試合することになる。その上で、確定している先発投手は4名、

大瀬良大地
クリス・ジョンソン
野村祐輔
九里亜蓮

5人目は決まっていないため、おそらく、シーズン終盤に日曜日やっていたような先発戸田が3回までで、あとはリリーフでつなぐというやり方。そして中4日で6戦目に大瀬良を持っていく、運びとなるだろう。

2戦目で先発が予想されるジョンソンは、この試合の後、日本シリーズまで登板がないため、一旦登録抹消となり、日本シリーズまで待機になる。これにより、外国人登録枠が1つ空くため、野手か投手の外国人を登録することができる。

クライマックスシリーズでは、シーズン中と同様の28人登録でき、25人が試合に出場し、抹消すると10日間出場できないため、10月7日以降に登録抹消となった選手は初戦からの出場ができない。
(抹消後、日本シリーズには10日経たなくても40人枠の選手は出られる)

カープがクライマックスシリーズを戦うのは17日から。8日に抹消された3名は、初戦には28人枠に入ることはできないが、18日以降は出場する可能性はある。

■18日から登録可能
今村猛
飯田哲矢
船越涼太

今後、追加で抹消されない限りは、基本的に現在残っているメンバーは、CSの28人枠に入っていると考えていいだろう。
(○をつけたメンバーは個人的に当確と考えている選手)

■現在登録中の選手
○大瀬良大地
○岡田明丈
永川勝浩
○中崎翔太
中田廉
○アドゥワ誠
○ジェイ・ジャクソン
○會澤翼
○石原慶幸
○上本崇司
○田中広輔
○小窪哲也
○安部友裕
○新井貴浩
○菊池涼介
アレッハンドロ・メヒア
○丸佳浩
○野間峻祥
○松山竜平
○鈴木誠也

現時点で20名いるが、おそらく初戦に追加されるのがこの4人+1名。

一岡竜司
ヘロニモ・フランスア
曽根海成
西川龍馬

永川と中田はビハインド時に投げることになりそうだが、状態がいい他の投手がいれば入れ替えもあるだろう。また、メヒアの枠もバティスタの状態次第では入れ替えも考えられる。

ともかく、初戦の25人中24人はこれでほぼ決まりだろう。
2戦目にはジョンソンを上げ、26名。
3戦目にジョンソンとヘルウェグを入れ替え、九里か野村を上げて27名。
4戦目、九里と野村を入れ替えるのでプラマイゼロのまま27名。
5戦目、九里か野村が落ちて26名となり、リリーフデー先発と第2先発枠の投手が登録され、28名。うち大瀬良と登板がかさんでいる投手1名野手1名あたりが外れるという戦い方になるだろう。

こうやって外国人枠と、リリーフデーを含めた出場選手登録枠を活用し、1位通過のアドバンテージをうまく使うことが2018年のポストシーズンを戦う上でカギになってくる。

ここで、フェニックスリーグに派遣されている選手でポストシーズンに呼ばれる可能性の高い活躍をしている選手を載せておく。

=フェニックスリーグ3試合でのNPBとの試合結果=
■+1名or途中入れ替え候補
・藤井皓哉 2試合、2回、無安打、4奪三振、1四球、自責0
・堂林翔太  13打数、7安打、5打点、1四球、盗塁1
・下水流昂  12打数、6安打、2打点、1四球
・坂倉将吾   5打数、2安打、1打点
・バティスタ 10打数、3安打、3打点、2四球

■リリーフデー候補
・高橋樹也 6回85球、5安打、4奪三振、無四球、自責1
・薮田和樹 7回80球、2安打、6奪三振 1四球、自責1

もちろん、出場していないだけで、十分出場する可能性のある選手もいるが、参考までに。

■雨の影響

そして、今シーズン気になるのは雨による日程のズレも心配だ。この戦い方をするのは、雨で流れないことを前提とするため、雨で流れたりした場合は、ジョンソンの抹消が重くのしかかることも考えられる。

ただ、現状岡田をリリーフにまわすことが決まっている以上、ほぼほぼこの戦い方になると思われる。雨で流れれば当然日本シリーズでも先発ローテが不利な順番になってしまう。

雨の影響がなかったとしても、カープとしては、クライマックスシリーズは5戦目までに決着をつけたいところだろう。6戦目にまでもつれ込めば、大瀬良が中4日でポストシーズンを回り続ける可能性が高まる。

10月17日 大瀬良
10月18日 ジョンソン
10月19日 野村or九里
10月20日 九里or野村
10月21日 リリーフデー
10月22日 大瀬良
10月23日(予備日)
10月24日(予備日)
10月25日 休み(ドラフト会議)
10月26日 休み
10月27日 大瀬良(日本シリーズ初戦)
10月28日 ジョンソン
10月29日 移動日
10月30日 野村or九里
10月31日 九里or野村
11月 1日 大瀬良
11月 2日 移動日
11月 3日 ジョンソン
11月 4日 総力戦

11月1日までに3敗していれば、もしくはそうでなくても、大瀬良が中4日で回り続けることになる可能性はある。

日本シリーズでは40人枠の中から、その日戦う25人を選ぶ戦い方になる。ジョンソンは登板日のみの登録で、それ以外は他の外国人を入れられるので、ジャクソン、ヘルウェグ、フランスアが登録可能だ。

2年前の日本シリーズの失敗から、しっかり対策していってほしい。

92年の日本シリーズ(※)のようなことはないだろうが、大瀬良は既に肘をやっているので、無理させてほしくはない。

※92年の日本シリーズでは、スワローズのエース岡林洋一が1・4・7戦と3試合とも先発し、3試合とも完投1試合目12回2試合目8回、3試合目が10回投げた。
計30回430球で3試合で防御率1.50の成績だった。
翌93年シーズンはケガもあり、規定投球回に届かず、5勝8敗。94年シーズン途中から規定投球回に乗るも、それ以降はケガなどでどんどん成績が下降して引退に追い込まれた。

カープのポストシーズンメンバーを考えるにあたり、日本シリーズの40人枠から考えて、ここに入らない選手を挙げ、その中から絞っていくことにする。

カープの2018年支配下登録選手は、全部で69名。まず、帰国組、WBCS組、戦力外、引退選手を差し引くと、8名が除外され、残り61名となる。(新井貴浩はポストシーズン後に引退なので除外せず)

■帰国組
レオネル・カンポス
ブラッド・エルドレッド

■WBCS組
塹江敦哉
長井良太

■戦力外
土生翔平
辻空
佐藤祥万

■引退
天谷宗一郎

次に除外するのが、プロ入り後1軍出場のない選手が8名で残り53名。

■プロ入り後1軍未出場
ケムナ誠
山口翔
遠藤淳志
平岡敬人
中村奨成
桒原樹
永井敦士
青木陸

と、ここまでは2018年のポストシーズンに出ることは確実にないと言っていい。

次に、除外される可能性が高いのが、今シーズン1軍に出場していない選手が6名いる。

■2018年1軍出場なし
加藤拓也
横山弘樹
床田寛樹
オスカル
白濱裕太
赤松真人

この6人がすべて除外されるとは言い切れないが、除外されたとして、残り47名となる。

次に、1軍での出場機会が少ない、もしくは結果を残せなかった選手が14名。ただ、これは2018年1軍出場なしの選手よりも選別が必要になる。

■出場機会が少ない、結果が残せなかった
福井優也
薮田和樹
高橋昂也
中田廉
藤井皓哉
高橋樹也
戸田降矢
中村恭平
中村祐太
岩本貴裕
高橋大樹
庄司隼人
船越涼太
坂倉将吾

ここまで挙げた選手をすべて除外すると、35名となり、5名/120名は日本シリーズの40人枠に入ってくることになる。つまり、クライマックスシリーズに出場する可能性もある選手ということでもある。

ここからの選別は現場でないと分からないことも多く、ファンが勝手にどうこう言う余地になるのだが、逆に、ここまで名前が上がらなかった選手は、『ほぼ』40人枠に当確と言っていい。

■40人枠ほぼ当確メンバー
九里亜蓮
大瀬良大地
今村猛
岡田明丈
野村祐輔
永川勝浩
中崎翔太
一岡竜司
飯田哲矢
クリス・ジョンソン
アドゥワ誠
ジェイ・ジャクソン
ジョニー・ヘルウェグ
ヘロニモ・フランスア
上本崇司
田中広輔
小窪哲也
安部友裕
堂林翔太
丸佳浩
新井貴浩
會澤翼
石原慶幸
菊池涼介
下水流昂
野間峻祥
磯村嘉孝
松山竜平
鈴木誠也
曽根海成
西川龍馬
サビエル・バティスタ
アレッハンドロ・メヒア

投手14名
野手19名
が『ほぼ』当確となっている。

中にはなんでこの選手が?という選手もいるかもしれないが、そう思われそうな選手は説明していく。

投手では、防御率が5点以上の
今村、岡田、飯田

今村は、今シーズンはリリーフとしては不安定な投球が続いたものの、43試合に登板しているため、現場の判断が悪くなる可能性は低い。

岡田は、ポストシーズンを見越して、リリーフ調整し、2試合リリーフ登板をしており、ロングないし勝ちパターンやビハインドでの登板が予想される。

飯田は6点台の防御率ではあるものの、対左被打率が.207とチームで3番目に左打者を抑えており、左打者の奪三振率も非常に高い。厳しい局面での登板はないに等しいものの、左キラーとしての起用であれば、十分戦力になり得る。

野手では、打率が2割に満たない
上本、石原

上本は捕手以外はどこでも守れる上に、内野の守備力は非常に高い。途中出場でミスをすることもあったが、サードの守備固めや、試合中にどこかのポジションに緊急事態が合った時のスーパーサブや代走として必要とされている。

石原は、言わずと知れたジョンソン専属捕手や、抑えキャッチャーのような役割を果たしており、チームを締める役割も担っている。

残りの20名は次の次くらいに更新予定です。