外国人枠を含めた投手陣の入れ替え、これが2018年カープのポストシーズンのカギを握る。

クライマックスシリーズでは、カープは既に1勝していることになるため(アドバンテージ)、最大で6試合することになる。その上で、確定している先発投手は4名、

大瀬良大地
クリス・ジョンソン
野村祐輔
九里亜蓮

5人目は決まっていないため、おそらく、シーズン終盤に日曜日やっていたような先発戸田が3回までで、あとはリリーフでつなぐというやり方。そして中4日で6戦目に大瀬良を持っていく、運びとなるだろう。

2戦目で先発が予想されるジョンソンは、この試合の後、日本シリーズまで登板がないため、一旦登録抹消となり、日本シリーズまで待機になる。これにより、外国人登録枠が1つ空くため、野手か投手の外国人を登録することができる。

クライマックスシリーズでは、シーズン中と同様の28人登録でき、25人が試合に出場し、抹消すると10日間出場できないため、10月7日以降に登録抹消となった選手は初戦からの出場ができない。
(抹消後、日本シリーズには10日経たなくても40人枠の選手は出られる)

カープがクライマックスシリーズを戦うのは17日から。8日に抹消された3名は、初戦には28人枠に入ることはできないが、18日以降は出場する可能性はある。

■18日から登録可能
今村猛
飯田哲矢
船越涼太

今後、追加で抹消されない限りは、基本的に現在残っているメンバーは、CSの28人枠に入っていると考えていいだろう。
(○をつけたメンバーは個人的に当確と考えている選手)

■現在登録中の選手
○大瀬良大地
○岡田明丈
永川勝浩
○中崎翔太
中田廉
○アドゥワ誠
○ジェイ・ジャクソン
○會澤翼
○石原慶幸
○上本崇司
○田中広輔
○小窪哲也
○安部友裕
○新井貴浩
○菊池涼介
アレッハンドロ・メヒア
○丸佳浩
○野間峻祥
○松山竜平
○鈴木誠也

現時点で20名いるが、おそらく初戦に追加されるのがこの4人+1名。

一岡竜司
ヘロニモ・フランスア
曽根海成
西川龍馬

永川と中田はビハインド時に投げることになりそうだが、状態がいい他の投手がいれば入れ替えもあるだろう。また、メヒアの枠もバティスタの状態次第では入れ替えも考えられる。

ともかく、初戦の25人中24人はこれでほぼ決まりだろう。
2戦目にはジョンソンを上げ、26名。
3戦目にジョンソンとヘルウェグを入れ替え、九里か野村を上げて27名。
4戦目、九里と野村を入れ替えるのでプラマイゼロのまま27名。
5戦目、九里か野村が落ちて26名となり、リリーフデー先発と第2先発枠の投手が登録され、28名。うち大瀬良と登板がかさんでいる投手1名野手1名あたりが外れるという戦い方になるだろう。

こうやって外国人枠と、リリーフデーを含めた出場選手登録枠を活用し、1位通過のアドバンテージをうまく使うことが2018年のポストシーズンを戦う上でカギになってくる。

ここで、フェニックスリーグに派遣されている選手でポストシーズンに呼ばれる可能性の高い活躍をしている選手を載せておく。

=フェニックスリーグ3試合でのNPBとの試合結果=
■+1名or途中入れ替え候補
・藤井皓哉 2試合、2回、無安打、4奪三振、1四球、自責0
・堂林翔太  13打数、7安打、5打点、1四球、盗塁1
・下水流昂  12打数、6安打、2打点、1四球
・坂倉将吾   5打数、2安打、1打点
・バティスタ 10打数、3安打、3打点、2四球

■リリーフデー候補
・高橋樹也 6回85球、5安打、4奪三振、無四球、自責1
・薮田和樹 7回80球、2安打、6奪三振 1四球、自責1

もちろん、出場していないだけで、十分出場する可能性のある選手もいるが、参考までに。

■雨の影響

そして、今シーズン気になるのは雨による日程のズレも心配だ。この戦い方をするのは、雨で流れないことを前提とするため、雨で流れたりした場合は、ジョンソンの抹消が重くのしかかることも考えられる。

ただ、現状岡田をリリーフにまわすことが決まっている以上、ほぼほぼこの戦い方になると思われる。雨で流れれば当然日本シリーズでも先発ローテが不利な順番になってしまう。

雨の影響がなかったとしても、カープとしては、クライマックスシリーズは5戦目までに決着をつけたいところだろう。6戦目にまでもつれ込めば、大瀬良が中4日でポストシーズンを回り続ける可能性が高まる。

10月17日 大瀬良
10月18日 ジョンソン
10月19日 野村or九里
10月20日 九里or野村
10月21日 リリーフデー
10月22日 大瀬良
10月23日(予備日)
10月24日(予備日)
10月25日 休み(ドラフト会議)
10月26日 休み
10月27日 大瀬良(日本シリーズ初戦)
10月28日 ジョンソン
10月29日 移動日
10月30日 野村or九里
10月31日 九里or野村
11月 1日 大瀬良
11月 2日 移動日
11月 3日 ジョンソン
11月 4日 総力戦

11月1日までに3敗していれば、もしくはそうでなくても、大瀬良が中4日で回り続けることになる可能性はある。

日本シリーズでは40人枠の中から、その日戦う25人を選ぶ戦い方になる。ジョンソンは登板日のみの登録で、それ以外は他の外国人を入れられるので、ジャクソン、ヘルウェグ、フランスアが登録可能だ。

2年前の日本シリーズの失敗から、しっかり対策していってほしい。

92年の日本シリーズ(※)のようなことはないだろうが、大瀬良は既に肘をやっているので、無理させてほしくはない。

※92年の日本シリーズでは、スワローズのエース岡林洋一が1・4・7戦と3試合とも先発し、3試合とも完投1試合目12回2試合目8回、3試合目が10回投げた。
計30回430球で3試合で防御率1.50の成績だった。
翌93年シーズンはケガもあり、規定投球回に届かず、5勝8敗。94年シーズン途中から規定投球回に乗るも、それ以降はケガなどでどんどん成績が下降して引退に追い込まれた。